このガイドでは、Compute Engine インスタンスまたは Bare Metal Solution サーバー上のエージェントのデーモン プロセスから健全性指標を収集するように Google Cloudの SAP 用エージェントを構成する方法について説明します。
この機能の詳細については、エージェントの健全性指標の収集をご覧ください。
始める前に
- Google Cloudの SAP 用エージェントのインストールを検証します。手順については、該当するインストール ガイドをご覧ください。
- Bare Metal Solution サーバーにエージェントがインストールされている場合は、必要な前提条件を満たしていることを確認して、サービス アカウントを設定します。手順については、Linux で Google Cloudの SAP 用エージェントを構成するをご覧ください。
必要なロール
Google Cloudの SAP 用エージェントがエージェントの健全性指標を収集できるように、サービス アカウントに必要な権限が付与されていることを確認するには、プロジェクトに対する次の IAM ロールをサービス アカウントに付与するよう管理者に依頼してください。
-
モニタリング指標の書き込み(
roles/monitoring.metricWriter
): 収集された指標を Cloud Monitoring に書き込むために必要です。
ロールの付与については、プロジェクト、フォルダ、組織に対するアクセス権の管理をご覧ください。
これらの事前定義ロールには、 Google Cloudの SAP 用エージェントがエージェントの健全性指標を収集するために必要な権限が含まれています。必要とされる正確な権限については、「必要な権限」セクションを開いてご確認ください。
必要な権限
Google Cloudの SAP 用エージェントがエージェントの健全性指標を収集できるようにするには、次の権限が必要です。
-
ホスト Compute Engine インスタンスからエージェントの健全性指標を収集して Cloud Monitoring に書き込む:
monitoring.timeSeries.create
管理者は、サービス アカウントに、カスタムロールや他の事前定義ロールを付与することもできます。
エージェントの健全性指標の収集を有効にする
Google Cloudの SAP 用エージェントがホスト上のデーモン プロセスの健全性指標を収集できるようにするには、次の操作を行います。
ホスト Compute Engine インスタンスや Bare Metal Solution サーバーと SSH 接続を確立します。
エージェントの健全性指標の収集を有効にします。
コマンドを実行する
エージェントの健全性指標の収集を有効にするには、次のコマンドを実行します。
sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -enable
必要に応じて、エージェントがデーモン プロセスの CPU 使用率とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。
この頻度を変更するには、次のコマンドを実行します。
sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -agent_metrics_frequency=FREQUENCY
FREQUENCY
は、必要な値(秒単位)に置き換えます。頻度は 5 秒以上にしてください。必要に応じて、エージェントがオペレーションの健全性を確認して、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。
この頻度を変更するには、次のコマンドを実行します。頻度は 5 秒以上にしてください。
sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -agent_health_frequency=FREQUENCY
構成ファイルを編集する
エージェントのコマンドを実行する代わりに、次のようにエージェントの構成を手動で変更することもできます。
Backint 構成ファイルを開きます。
/etc/google-cloud-sap-agent/configuration.json
collection_configuration
セクションに、次の内容を追加します。"collect_agent_metrics": true
必要に応じて、エージェントがデーモン プロセスの CPU 使用率とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。
この頻度を変更するには、
collection_configuration
セクションに次の行を追加します。"agent_metrics_frequency": FREQUENCY
FREQUENCY
は、必要な値(秒単位)に置き換えます。頻度は 5 秒以上にしてください。必要に応じて、エージェントがオペレーションの健全性を確認して、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。
この頻度を変更するには、
collection_configuration
セクションに次の行を追加します。頻度は 5 秒以上にしてください。"agent_health_frequency": FREQUENCY
構成ファイルを保存します。
エージェントを再起動して、新しい設定を有効にします。
sudo systemctl restart google-cloud-sap-agent
構成ファイルの例
Compute Engine インスタンス
以下の例は、Compute Engine インスタンス上で実行されているGoogle Cloudの SAP 用エージェントの完全な構成ファイルを示しています。このファイルでは、エージェントの健全性指標の収集が有効になっています。{ "provide_sap_host_agent_metrics": true, "bare_metal": false, "log_level": "INFO", "log_to_cloud": true, "collection_configuration": { "collect_workload_validation_metrics": true, "collect_process_metrics": false, "collect_agent_metrics": true, "agent_metrics_frequency": 60, "agent_health_frequency": 60 }, "discovery_configuration": { "enable_discovery": true, "enable_workload_discovery": true }, "hana_monitoring_configuration": { "enabled": false } }
Bare Metal Solution サーバー
以下の例は、Bare Metal Solution サーバー上で実行されているGoogle Cloudの SAP 用エージェントの完全な構成ファイルを示しています。このファイルでは、エージェントの健全性指標の収集が有効になっています。{ "provide_sap_host_agent_metrics": true, "bare_metal": true, "log_level": "INFO", "log_to_cloud": true, "collection_configuration": { "collect_workload_validation_metrics": true, "collect_process_metrics": false, "collect_agent_metrics": true, "agent_metrics_frequency": 60, "agent_health_frequency": 60 }, "cloud_properties": { "project_id": "my-project", "instance_name": "bms-machine-1", "region": "us-central1", "image": "rhel-8" },
"discovery_configuration": { "enable_discovery": true, "enable_workload_discovery": true }, "hana_monitoring_configuration": { "enabled": false } }
構成パラメータ
次の表は、エージェントの健全性指標の収集に固有のGoogle Cloudの SAP 用エージェントの構成パラメータを示しています。
パラメータ | |
---|---|
collection_configuration.collect_agent_metrics |
省略可。エージェントが次の情報を収集して Cloud Monitoring に送信するには、
デフォルト値は |
collection_configuration.agent_metrics_frequency |
省略可。エージェントがホスト上のデーモン プロセスの CPU とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を指定します。この情報は、 |
collection_configuration.agent_health_frequency |
省略可。エージェントが動作の健全性をチェックし、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を指定します。この情報は、 |