エージェントの健全性指標の収集を構成する

このガイドでは、Compute Engine インスタンスまたは Bare Metal Solution サーバー上のエージェントのデーモン プロセスから健全性指標を収集するように Google Cloud の SAP 用エージェントを構成する方法について説明します。

この機能の詳細については、エージェントの健全性指標の収集をご覧ください。

始める前に

IAM 権限を設定する

Google Cloud の SAP 用エージェントが健全性指標を収集できるようにするには、Compute Engine インスタンスまたは Bare Metal Solution サーバーで使用されるサービス アカウントに必要な IAM 権限が含まれている必要があります。

これらの必要な権限をサービス アカウントに追加する手順は次のとおりです。

  1. Google Cloud コンソールの [IAM] ページに移動します。

    [IAM] に移動

  2. Google Cloud プロジェクトを選択します。

  3. ロールを追加するサービス アカウントを特定します。

    • サービス アカウントがまだプリンシパル リストに含まれていない場合、サービス アカウントには何もロールが割り当てられていません。[アクセスを許可] をクリックし、サービス アカウントのメールアドレスを入力します。
    • このサービス アカウントがすでにプリンシパル リストに含まれている場合、サービス アカウントには既存のロールがあります。編集するサービス アカウントの [編集] ボタンをクリックします。
  4. 使用可能なロールのリストから必要なロールを選択します。

    • [Monitoring] > [モニタリング指標の書き込み]
  5. [保存] をクリックして、サービス アカウントにロールを適用します。

きめ細かいアクセスレベルの場合は、次の IAM 権限を独自のカスタムロールに設定できます。

  • 指標の収集:
    • monitoring.timeSeries.create

カスタムロールの作成方法の詳細については、カスタムロールを作成、管理するをご覧ください。

エージェントの健全性指標の収集を有効にする

Google Cloud の SAP 用エージェントがホスト上のデーモン プロセスの健全性指標を収集できるようにするには、次の操作を行います。

  1. ホスト Compute Engine インスタンスまたは Bare Metal Solution サーバーと SSH 接続を確立します。

  2. エージェントの健全性指標の収集を有効にします。

    コマンドを実行する

    1. エージェントの健全性指標の収集を有効にするには、次のコマンドを実行します。

      sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -enable

    2. 必要に応じて、エージェントがデーモン プロセスの CPU 使用率とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。

      この頻度を変更するには、次のコマンドを実行します。

      sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -agent_metrics_frequency=FREQUENCY

      FREQUENCY は、必要な値(秒単位)に置き換えます。頻度は 5 秒以上にしてください。

    3. 必要に応じて、エージェントがオペレーションの健全性を確認して、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。

      この頻度を変更するには、次のコマンドを実行します。頻度は 5 秒以上にしてください。

      sudo /usr/bin/google_cloud_sap_agent configure -feature=agent_metrics -agent_health_frequency=FREQUENCY

    構成ファイルを編集する

    エージェントのコマンドを実行する代わりに、次のようにエージェントの構成を手動で変更することもできます。

    1. Backint 構成ファイルを開きます。

      /etc/google-cloud-sap-agent/configuration.json
    2. collection_configuration セクションに、次の内容を追加します。

      "collect_agent_metrics": true
    3. 必要に応じて、エージェントがデーモン プロセスの CPU 使用率とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。

      この頻度を変更するには、collection_configuration セクションに次の行を追加します。

      "agent_metrics_frequency": FREQUENCY

      FREQUENCY は、必要な値(秒単位)に置き換えます。頻度は 5 秒以上にしてください。

    4. 必要に応じて、エージェントがオペレーションの健全性を確認して、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を変更できます。デフォルトの頻度は 60 秒です。

      この頻度を変更するには、collection_configuration セクションに次の行を追加します。頻度は 5 秒以上にしてください。

      "agent_health_frequency": FREQUENCY
    5. 構成ファイルを保存します。

    6. エージェントを再起動して、新しい設定を有効にします。

      sudo systemctl restart google-cloud-sap-agent

構成ファイルの例

Compute Engine インスタンス

以下の例は、Compute Engine インスタンス上で実行されている Google Cloud の SAP 用エージェントの完全な構成ファイルを示しています。このファイルでは、エージェントの健全性指標の収集が有効になっています。

{
  "provide_sap_host_agent_metrics": true,
  "bare_metal": false,
  "log_level": "INFO",
  "log_to_cloud": true,
  "collection_configuration": {
    "collect_workload_validation_metrics": true,
    "collect_process_metrics": false,
    "collect_agent_metrics": true,
    "agent_metrics_frequency": 60,
    "agent_health_frequency": 60
  },
  "cloud_properties": {
    "project_id": "my-project",
    "instance_name": "instance-1",
    "image": "rhel-8"
  },
  "discovery_configuration": {
    "enable_discovery": true,
    "enable_workload_discovery": true
  },
  "hana_monitoring_configuration": {
    "enabled": false
  }
}

Bare Metal Solution サーバー

以下の例は、Bare Metal Solution サーバー上で実行されている Google Cloud の SAP 用エージェントの完全な構成ファイルを示しています。このファイルでは、エージェントの健全性指標の収集が有効になっています。

{
  "provide_sap_host_agent_metrics": true,
  "bare_metal": true,
  "log_level": "INFO",
  "log_to_cloud": true,
  "collection_configuration": {
    "collect_workload_validation_metrics": true,
    "collect_process_metrics": false,
    "collect_agent_metrics": true,
    "agent_metrics_frequency": 60,
    "agent_health_frequency": 60
  },
  "cloud_properties": {
    "project_id": "my-project",
    "instance_name": "bms-machine-1"
"region": "us-central1", "image": "rhel-8" }, "discovery_configuration": { "enable_discovery": true, "enable_workload_discovery": true }, "hana_monitoring_configuration": { "enabled": false } }

構成パラメータ

次の表は、エージェントの健全性指標の収集に固有の Google Cloud の SAP 用エージェントの構成パラメータを示しています。

パラメータ
collection_configuration.collect_agent_metrics

Boolean

省略可。エージェントが次の情報を収集して Cloud Monitoring に送信するには、true を指定します。

  • ホスト上のエージェントのデーモン プロセスによる CPU とメモリ使用量。
  • ホスト上のエージェントのデーモン プロセスの動作の健全性。

デフォルト値は false です。

collection_configuration.agent_metrics_frequency

Int

省略可。エージェントがホスト上のデーモン プロセスの CPU とメモリ使用率を収集して Cloud Monitoring に送信する頻度を指定します。この情報は、sap/agent/cpu/utilization 指標と sap/agent/memory/utilization 指標によってキャプチャされます。デフォルト値は 60 秒です。頻度は 5 秒以上にしてください。

collection_configuration.agent_health_frequency

Int

省略可。エージェントが動作の健全性をチェックし、その情報を Cloud Monitoring に送信する頻度を指定します。この情報は、sap/agent/health 指標によってキャプチャされます。デフォルト値は 60 秒です。頻度は 5 秒以上にしてください。