このページでは、Looker Studio の Looker コネクタについて次のトピックを説明します。
- Looker インスタンスのタイプごとの必須構成
- Looker コネクタの制限事項
- サポートされていない、または一部のみサポートされている Looker Studio の機能
- トラブルシューティング ガイダンス
- サポートチームに問題を報告する方法
Looker インスタンスの要件
Looker Studio の Looker コネクタを使用して Looker データソースを設定するには、まず Looker インスタンスが次の要件を満たしていることを確認します。
- インスタンスは Looker でホストされている必要があります。Looker Studio コネクタは、セルフホスト型 Looker インスタンスではご利用いただけません。
- Looker インスタンスの [管理] パネルの [プラットフォーム] セクションで、Looker Studio BI コネクタを有効にする必要があります。
- 「IP 許可リストを有効にする」設定が有効になっている Looker(オリジナル)インスタンスでは、追加の構成が必要になる場合があります。詳しくは、サポートまでお問い合わせください。
Looker(オリジナル)インスタンスは、次のバージョンの要件を満たしている必要があります。
ホスティング プロバイダ Looker の最小バージョン AWS、Azure 23.4 Google Cloud 22.16 Looker コネクタは、Looker インスタンス ID を使用して、Looker Studio Pro または Looker レポートから Looker Studio と同じネットワーク上にある Looker(Google Cloud コア)のプライベート接続(限定公開サービス アクセス)インスタンスに接続できます。詳細については、Looker Studio Pro または Looker レポートからプライベート接続インスタンスに接続するのドキュメント ページをご覧ください。
Looker Studio Pro または Looker レポートで使用される Looker コネクタは、VPC Service Controls 境界内にある Looker(Google Cloud コア)インスタンスに接続できません。
Looker コネクタで作成されたレポートで実行される一部のタスクでは、Looker 内で付与される追加の権限が必要です。詳細については、Looker コネクタの権限の概要をご覧ください。
Looker コネクタの制限事項
Looker コネクタには次の制限があります。これにより、接続できる Looker インスタンスとモデルのタイプが制限される可能性があります。
- Looker コネクタは、お客様がホストする Looker インスタンスに接続できません。
- 非常に大規模な Looker モデル(通常は 100 個超の Explore を含む場合)では、データソースの作成プロセスで大幅な遅延やタイムアウトが発生する可能性があります。
- クエリのタイムアウトは 5 分です。Looker データソースで実行されるクエリの結果は、最大 5,000 行に制限されます。
- ダウンロードできるデータは 5,000 行までです。
Looker Studio の機能のサポート
Looker のデータソースでは、次の Looker Studio の機能がサポートされていないか、部分的にしかサポートされていない可能性があります。
- フィールド数: 表のビジュアリゼーションには、ディメンションと指標をそれぞれ 100 個まで含めることができます。
- データのダウンロード、スケジュール、アラート、エクスポート:
- プライベート接続を使用する Looker(Google Cloud コア)インスタンスの Looker データを使用して作成されたレポート、または Virtual Private Cloud(VPC)IP アドレスを使用するように構成されたレポートでは、ダウンロード、スケジュール、アラート、データ エクスポートはサポートされていません。Looker(Google Cloud コア)インスタンスのネットワーキングの詳細については、Looker(Google Cloud コア)のネットワーキング オプションのドキュメントをご覧ください。
- IP 許可リストを使用するように構成された Looker(オリジナル)インスタンスの Looker データを使用して作成されたレポートでは、ダウンロード、スケジュール、アラート、データ エクスポートはサポートされていません。
- 計算フィールド: Looker コネクタで作成されたデータソースは、計算フィールドの一部の Looker Studio 関数をサポートしています。これらの関数はディメンションにのみ適用できます。
計算フィールドでサポートされている関数
名前 型 説明 構文 ABS
算術 数値の絶対値を返します。詳細 ABS(X)
ACOS
算術 X の余弦の逆数を返します。詳細 ACOS(X)
ASIN
算術 X の正弦の逆数を返します。詳細 ASIN(X)
ATAN
算術 X の正接の逆数を返します。詳細 ATAN(X)
AVG
集計 X のすべての値の平均値を返します。詳細 AVG(X)
CASE (Simple)
条件 input_expression
と、次に続く各 WHEN 句のexpression_to_match
を比較し、この比較でtrue
が返される最初のresult
を返します。詳細CASE input_expression WHEN expression_to_match THEN result [WHEN expression_to_match THEN result] [...] [ELSE result] END
CASE
条件 後に続く各 WHEN 句の condition
を評価し、condition
が true になる最初のresult
を返します。残りの WHEN 句と ELSE 句は評価されません。すべての条件が false または NULL の場合、else_result
が存在すればそれが返されます。存在しない場合はNULL
が返されます。詳細CASE WHEN condition THEN result [WHEN condition THEN result] [...] [ELSE else_result] END
CAST
その他 フィールドまたは式を TYPE にキャストします。集計フィールドを CAST 内で使用することはできません。 TYPE
には、NUMBER
、TEXT
、DATETIME
のいずれかを指定できます。詳細CAST(field_expression AS TYPE)
CEIL
算術 X より大きい最も近い整数を返します。たとえば、X の値が v の場合、 CEIL(X)
は v 以上になります。詳細CEIL(X)
COALESCE
条件 フィールド リストの中で最初に見つかった非欠損値を返します。詳細 COALESCE(field_expression[,field_expression, ...])
CONCAT
テキスト X と Y を連結したテキストを返します。詳細 CONCAT(X, Y)
CONTAINS_TEXT
テキスト XX にテキストが含まれる場合は true を返し、それ以外の場合は false を返します。大文字と小文字が区別されます。詳細 CONTAINS_TEXT(X, text)
COS
算術 X の余弦を返します。詳細 COS(X)
COUNT_DISTINCT
集計 X の一意の値の数を返します。詳細 COUNT_DISTINCT(X)
CURRENT_DATE
日付 デフォルトのタイムゾーンの現在の日付を返します。詳細 CURRENT_DATE()
CURRENT_DATETIME
日付 デフォルトのタイムゾーンの現在の日付と時刻を返します。詳細 CURRENT_DATETIME()
DATE
日付 数または Date & Time
フィールドまたは式からDate
フィールドを作成します。詳細DATE(year, month, day)
DATE_DIFF
日付 X と Y の日付の差(X - Y)を返します。詳細 DATE_DIFF(X, Y)
DATE_FROM_UNIX_DATE
日付 整数を 1970-01-01 からの日数として解釈します。詳細 DATE_FROM_UNIX_DATE(integer)
DATETIME
日付 数から [日付と時刻] フィールドを作成します。詳細 DATETIME(year, month, day, hour, minute, second)
DATETIME_ADD
日付 指定した期間を日付に追加します。使用できる part
値は、SECOND
、MINUTE
、HOUR
、DAY
、MONTH
、YEAR
です。詳細DATETIME_ADD(datetime_expression, INTERVAL integer part)
DATETIME_DIFF
日付 2 つの日付の間にあるパーツの境界の数を返します。使用できる part
値は、SECOND
、MINUTE
、HOUR
、DAY
、MONTH
、YEAR
です。詳細DATETIME_DIFF(date_expression, date_expression, part)
DATETIME_SUB
日付 指定した期間を日付から減算します。使用できる part
値は、SECOND
、MINUTE
、HOUR
、DAY
、MONTH
、YEAR
です。詳細DATETIME_SUB(datetime_expression, INTERVAL integer part)
DATETIME_TRUNC
日付 指定した粒度まで日付を切り詰めます。使用できる part
値は、SECOND
、MINUTE
、HOUR
、DAY
、MONTH
、YEAR
です。詳細DATETIME_TRUNC(date_expression, part)
DAY
日付 [日付] または [日付と時刻] の日付を返します。詳細 Day(date_expression)
EXTRACT
日付 日付または日付と時刻のパーツを返します。 part
の有効な値はDAY
、MONTH
、YEAR
です。詳細EXTRACT(part FROM date_expression)
FLOOR
算術 X より小さい最も近い整数を返します。たとえば、値 X が v の場合、 FLOOR(X)
は v 以下になります。詳細FLOOR(X)
HOUR
日付 日付と時刻の時間を返します。詳細 HOUR(datetime_expression)
IF
条件 condition
が true の場合はtrue_result
を返し、それ以外の場合はfalse_result
を返します。condition
が true の場合、false_result
は評価されません。condition
が false または NULL の場合、true_result
は評価されません。詳細IF(condition, true_result, false_result)
IFNULL
条件 入力値が null の場合は結果を返し、そうでない場合は入力値を返します。詳細 IFNULL(input_expression, null_result)
LEFT_TEXT
テキスト X の先頭から指定した数の文字を返します。文字数は length で指定します。詳細 LEFT_TEXT(X, length)
LENGTH
テキスト X の文字数を返します。詳細 LENGTH(X)
LOG
算術 2 を底とする X の対数を返します。詳細 LOG(X)
LOG10
算術 10 を底とする X の対数を返します。詳細 LOG10(X)
LOWER
テキスト X に含まれる英字をすべて小文字に変換します。詳細 LOWER(X)
MAX
集計 X の最大値を返します。詳細 MAX(X)
MEDIAN
集計 X のすべての値の中央値を返します。詳細 MEDIAN(X)
MIN
集計 X の最小値を返します。詳細 MIN(X)
MINUTE
日付 指定された日付と時刻の分コンポーネントを返します。詳細 MINUTE(datetime_expression)
MONTH
日付 Date & Time
値から月を返します。詳細MONTH(date_expression)
NULLIF
条件 入力値が式に一致する場合は NULL
を返し、そうでない場合は入力値を返します。詳細NULLIF(input_expression, expression_to_match)
POWER
算術 X を Y に累乗した結果を返します。詳細 POWER(X, Y)
REPLACE
テキスト X に含まれるすべての Y を Z に置き換えた X のコピーを返します。詳細 REPLACE(X, Y, Z)
RIGHT_TEXT
テキスト X の末尾から指定した数の文字を返します。文字数は length で指定します。詳細 RIGHT_TEXT(X, length)
ROUND
算術 X
をY
桁の精度に丸めて返します。詳細ROUND(X, Y)
SECOND
日付 指定された日付と時刻の秒コンポーネントを返します。詳細 SECOND(datetime_expression)
SIN
算術 X の正弦を返します。詳細 SIN(X)
SQRT
算術 X の平方根を返します。X は負でない値にする必要があります。詳細 SQRT(X)
SUBSTR
テキスト X の部分文字列であるテキストを返します。部分文字列は 開始インデックスから始まり、長さの文字数になります。詳細 SUBSTR(X, start index, length)
SUM
集計 X のすべての値の合計を返します。詳細 SUM(X)
TAN
算術 X の正接を返します。詳細 TAN(X)
TODAY
日付 デフォルトのタイムゾーンの現在の日付を返します。詳細 TODAY()
UNIX_DATE
日付 1970-01-01 からの日数を返します。詳細 UNIX_DATE(date_expression)
UPPER
テキスト X を大文字に変換します。詳細 UPPER(X)
YEAR
日付 指定された日付の年を返します。詳細 YEAR(Date)
トラブルシューティング
問題 | 解決策 |
---|---|
Looker Studio に次のエラー メッセージが表示されます: Authorization Required(承認が必要です) |
Looker Studio で Looker データを表示、操作するの説明に沿って、必要なアカウントをリンクするよう Looker コネクタを承認します。 |
Looker Studio に HTTP 400 エラーが表示される |
|
Looker Studio に次のエラー メッセージが表示されます。Looker インスタンスに接続できません |
|
Looker Studio に次のエラー メッセージが表示されます。No Explores found |
別の Looker モデルを選択します。 |
既存のレポートグラフが破損している |
|
Explore データを取得しようとすると Looker Studio がエラーを表示する | サポートに問い合わせるか、Looker Studio コミュニティにアクセスしてください。 |
ダウンロードしたレポートにグラフが表示されない | データソース(Looker Explore)の基盤となる LookML モデルに対する download_with_limit 権限または download_without_limit 権限を付与するよう、Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。 |
エクスポートしたファイルでグラフがレンダリングされない | データソース(Looker Explore)の基盤となる LookML モデルに対する download_with_limit 権限または download_without_limit 権限を付与するよう、Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。 |
スケジュール設定されたレポートでグラフがレンダリングされない | レポートの配信を所有しているが、配信されたレポートで参照されているモデルの少なくとも 1 つを表示する Looker 権限が不足している。データソースの基盤となる LookML モデルに対する schedule_look_emails 権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。レポートの受信者でこのメッセージを受け取った場合は、レポートの送信者に通知してください。 |
レポートをダウンロードすると、Looker Studio に次のエラーが表示されます。権限がないため、Looker モデルを使用している一部のグラフはダウンロードされません。権限を付与するように Looker 管理者に依頼してください。 |
レポートの基盤となる LookML モデルに対する download_with_limit または download_without_limit 権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。 |
レポートの配信をスケジュール設定すると、Looker Studio に次のエラーが表示されます。権限がないため、Looker データを使用している一部のグラフはスケジュール設定レポートに表示されません。権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。 |
レポートの基盤となる LookML モデルに対する schedule_look_emails 権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。 |
Looker Studio のレポート スケジュールのリストに次のエラーが表示されます。レポートの配信で一部の Looker データが欠落している可能性があります。このレポートのすべてのデータを配信する権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。 |
レポートの基盤となる LookML モデルに対する schedule_look_emails 権限を付与するよう Looker 管理者に依頼してください。この権限は、Looker Studio Pro ユーザーのみが使用できます。 |
問題を報告
Looker コネクタに関する問題は、サポートチームに報告してください。
Looker Studio Pro をご利用で、Looker コネクタ以外の Looker Studio の機能に関連する問題が発生した場合は、Cloud カスタマーケアにお問い合わせください。
無料版の Looker Studio をお使いの場合は、Looker Studio コミュニティにご質問や問題を投稿してください。