サポートケースとは、 Google Cloudアカウント、プロジェクト、課金に関する技術的なサポートやヘルプのリクエストです。詳しくは、技術サポート サービス ガイドラインをご覧ください。
このドキュメントでは、次の方法について説明します。
- サポートケースを管理する
- ケースの共有を有効にする
- 既知の問題を確認する
- カスタマーケアに問い合わせる
- 追加サービスにアクセスする
カスタマーケアの提供状況については、言語サポートと業務時間をご覧ください。
サポートケースを管理する
サポートケースは Google Cloud コンソールで作成、管理できます。
サポートケースを詳細に記述することで、カスタマーケア チームがお客様にすばやく効率的に対応できるようになります。詳細かつ具体的なサポートケースが理想的です。詳細については、カスタマーケアの使用に関するベスト プラクティスをご覧ください。
必要なロール
サポートケースの表示、作成、更新、エスカレーション、クローズなど、サポートケースの管理に必要な権限を取得するには、サポートケースが管理されているプロジェクト、フォルダ、または組織に対する次の IAM ロールを付与するよう管理者に依頼してください。
- サポートケースを表示する: テクニカル サポート閲覧者(
roles/cloudsupport.techSupportViewer
) - サポートケースを管理する: テクニカル サポート編集者(
roles/cloudsupport.techSupportEditor
)
ロールの付与については、プロジェクト、フォルダ、組織に対するアクセス権の管理をご覧ください。
必要な権限は、カスタムロールや他の事前定義ロールから取得することもできます。
詳しくは、IAM によるアクセス制御をご覧ください。
サポートケースを作成する
サポートケースを作成する前に、既知の問題を確認し、ケースがすでに登録されていないかどうか確認してください。このドキュメントの既知の問題を表示するをご覧ください。
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [ケース] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース選択ツールを使用して、サポートケースを作成するリソースを選択します。
[add_box ヘルプ] をクリックします。
[サービスを選択] リストで、プロダクトを選択します。
[問題の説明] フィールドに、問題の説明を入力します。この説明は編集でき、詳細は後続のステップで指定できます。
[Observed error message] フィールドに、エラー メッセージの詳細を入力します。
優先度を選択し、[次へ] をクリックします。
詳細については、このドキュメントのサポートケースの優先度をご覧ください。
問題の解決に役立ちそうなリソースを確認します。さらにヘルプが必要な場合は、[次へ] をクリックします。
[カテゴリを選択] リストで、問題を最もよく表すサブカテゴリを選択します。
これにより、ケースが適切なチームに転送されます。
サポート チャネル(チャットまたはメール)を選択します。
チャットは英語でのみご利用いただけます。チャットの記録はメールで提供され、適切な権限があればコンソールで閲覧できます。
メールを選択した場合は、サポート言語も指定できます。
残りの質問に回答し、タイムスタンプ、場所、ログなど、できるだけ多くの詳細情報を提供します。必要に応じて、ブラウザのトレース情報を提供できます。
[送信] をクリックします。
カスタマーケア チームは、ケースの優先度と該当するサポート サービスに基づいてケースに対応します。フォームを送信すると、[ケース] ページにリダイレクトされます。
ケースにコメントしたり、添付ファイルをアップロードしたり、ケースの他の属性を変更するには、[ケースを表示] をクリックします。
サポートケースのステータス
サポートケースを作成すると、 Google Cloud コンソールでケースのステータスを確認できます。次の表に、各ステータスの説明を示します。
ステータス | 説明 |
---|---|
新規 | このケースはまだ割り当てられていません。 |
割り当て済み | このケースは Google のスペシャリストの 1 人に割り当てられています。優先度表に記載されている目標応答時間内に回答があります。 |
Cloud カスタマーケアにより対応中 | カスタマーケア スペシャリストがケースに対応中です。 |
Google エンジニアリングにより対応中 | Google のプロダクト エンジニアがケースを調査しています。所要時間は、問題の複雑度と対象となるプロダクト コンポーネントによって異なります。 |
その他の Google チームにより対応中 | 別の Google チームがケースを調査しています。所要時間は、問題の複雑度と対象となるプロダクト コンポーネントによって異なります。 |
お客様の返答待ち | ケースに対応するために、お客様からの情報が必要です。 |
お客様側の対応待ち | ケースに対応するために、お客様側での対応が必要です。 |
解決方法を提供済み | ケースの問題またはリクエストに対する解決方法を提供済みです。提供された解決方法で対処できない場合はケースを再登録できます。 |
クローズ済み | ケースは解決済みとしてカスタマーケア スペシャリストによって終了されました。問題が引き続き発生する場合は、最後の連絡から 15 日以内に返信すればケースを再登録できます。15 日以上経過している場合は、新しいケースの作成が必要です。このドキュメントのサポートケースを作成するをご覧ください。 |
サポートケースの優先度
サポートケースを作成するときは、正しい優先度を割り当てることが重要です。 Google Cloud 技術サポート サービス ガイドラインに記載されているように、対応時間は問題の優先度と適用されるサポート サービスによって異なります。
サポートケースの優先度の定義を次の表に示します。詳細については、このドキュメントのケースの優先度を変更するをご覧ください。
優先度の定義 | 状況の例 |
---|---|
P1: 重大な影響 – 本番環境でサービスを使用できない | 本番環境でアプリケーションまたはインフラストラクチャが使用できず、ユーザー側でエラーが大量に発生している。 ビジネスに与える影響が重大である(減収やデータの完全性に影響する可能性のある問題など)。 簡単(30 分以内)に実装できる回避策がない。 影響を受ける Google Cloud コンポーネントまたは機能の分類が一般提供である。 問題の解決には Google による即時の対応が必要である。 |
P2: 影響が大きい – サービスの使用が大幅に損なわれている | 本番環境でインフラストラクチャの機能が低下していて、ユーザー側でエラーが非常に高い割合で発生している、あるいは新しい本番環境システムの稼働が難しい。 ビジネスに与える影響が中程度である(減収や生産性低下などの恐れがある)。 ビジネスへの重大な影響を軽減できる回避策があり、簡単に実装できる。 影響を受ける Google Cloud コンポーネントまたは機能の分類が一般提供である。 問題の解決には Google による迅速な対応が必要である。 |
P3: 中程度の影響 – サービスの使用が部分的に損なわれている | 問題の範囲または重大度は限定的である。この問題によりユーザーの目に見えるような影響は発生していない。 ビジネスに与える影響は低い(不便を感じる、業務に少し影響があるなど)。 より詳細な調査とトラブルシューティングを必要とし、Google とお客様のやり取りは少ない。 |
P4: 影響が小さい – サービスはすべて使用できる | ビジネスへの影響や技術的影響は低いか、まったくない。 頻繁なやり取りよりも、詳細な分析やトラブルシューティングが必要な場合や、コンサルティングを希望される場合は、コンサルティング チケットをおすすめします。 |
既存のサポートケースを管理する
適切な権限があれば、ケースを作成していなくても、関連するリソース(組織、プロジェクト、フォルダ)のサポートケースを更新できます。
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [ケース] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース セレクタを使用して、サポートケースを一覧表示するリソースを選択します。たとえば、組織を選択すると、その組織のすべてのケースが表示されます。プロジェクトを選択するとそのプロジェクトに関連付けられているケースのみ表示されます。
必要に応じて、[
フィルタ] リストで、サポートケースをフィルタするプロパティを選択します。サポートケースを表示するには、そのタイトルをクリックします。
ケースがオープンの場合は、コメントの追加、エスカレーション、添付ファイルのアップロード、属性の編集が可能です。
15 日以内にクローズされたケースを再オープンするには、[Reopen case] をクリックします。理由を入力し、[再開] をクリックして操作を確定します。
ケースがクローズされてから 15 日以上経過している場合は、新しいケースを作成する必要があります。このドキュメントのサポートケースを作成するをご覧ください。
サポートケースをクローズするには、[全般情報] セクションで [Close case] をクリックします。[はい] をクリックして操作を確定します。
リンクされたサポートケースを作成する
既知の問題に関する最新情報を自動的に受け取るには、その問題にサポートケースをリンクします。
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [ケース] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース セレクタを使用して、既知の問題を一覧表示するリソースを選択します。
[報告されている問題] タブをクリックします。
問題をクリックして開きます。
リンクされたサポートケースを作成するには、[リンクされたケースを作成] をクリックします。
ケースの共有を有効にする
ケースを共有すると、組織内外のユーザーがメールでサポートケースを追跡できます。メッセージに返信することでコメントできるため、 Google Cloud コンソールにアクセスする必要はありません。
次の点にご注意ください。
- ケースの共有はデフォルトで無効になっています。この設定は既存のケースに遡って適用されません。この設定は、設定を変更した後にオープンになったケースにのみ影響します。
- ケースの共有は、サポート アカウント管理者が有効にする必要があります。
- ケースの共有を有効にすると、
cloudsupport.techCases.update
権限(テクニカル サポート編集者のロールを通じて利用可能)を持つすべてのユーザーがメールアドレスで受信者を追加できます。
必要なロール
ケース共有を有効にするために必要な権限を取得するには、サポート アカウントが管理されている組織に対する次の IAM ロールを付与するよう管理者に依頼してください。
- サポート アカウントを管理し、ケース共有を有効にする: サポート アカウント管理者(
roles/cloudsupport.admin
)
ロールの付与については、プロジェクト、フォルダ、組織に対するアクセス権の管理をご覧ください。
必要な権限は、カスタムロールや他の事前定義ロールから取得することもできます。
メールアドレスでのケースの追跡を許可する
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [概要] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース選択ツールを使用して、ケース共有を有効にする組織を選択します。
ナビゲーション メニューの [設定] をクリックします。
この設定を有効にするには、[Enable case sharing] 切り替えボタンをクリックします。
この設定をオフにするには、[Enable case sharing] 切り替えボタンをもう一度クリックします。
既知の問題を確認する
Google Cloud サービスに影響する既知の問題が発生すると、 Google Cloud サポートチームがその問題に関する情報を公開します。これらの問題は、公開ステータス ダッシュボード(Google Cloud Service Health)にアクセスするか、または Google Cloud コンソールを使用して確認できます。
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [ケース] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース セレクタを使用して、既知の問題を一覧表示するリソースを選択します。
[報告されている問題] タブをクリックします。サポートケースを既知の問題にリンクできます。このドキュメントのリンクされたサポートケースを作成するをご覧ください。
Google Cloud のサービスに影響する可能性がある既知の問題がオープンになっている場合は、ケースの作成ページにも通知が表示されます。詳細については、 Google Cloud Service Health インシデントをモニタリングするのよくある質問をご覧ください。
カスタマーケアに問い合わせる
どのユーザーも Cloud Billing に関する質問をカスタマーケアに問い合わせることができます。また、組織内のプロジェクトに関する技術的な質問のサポートをリクエストすることもできます。
Google Cloud コンソールで、[サポート] > [概要] ページに移動します。
コンソールのツールバーにあるリソース セレクタを使用して、サポートが必要なプロジェクトを選択します。
ナビゲーション メニューで、目的のコミュニケーション チャネルを選択します。
- 課金サポート: 課金サポートのチャットを利用できます
- 電話サポート: サポート対象言語でサポートを受ける電話番号を提供します。
- コミュニティ サポート: 回答を見つけたり、問題をトラブルシューティングしたりする際に役立つ、コミュニティ ディスカッション グループとメーリング リストへのリンクを提供します。
追加サービスにアクセスする
サポート サービスがエンハンストまたはプレミアムの場合は、次の追加サービスにアクセスできます。
- ケースの優先度を変更する
- ケースをエスカレーションする
- フォローザサン サービスをリクエストする
サポート サービスと言語によっては、24 時間年中無休のサポートを利用できる場合もあります。サポートの提供状況については、言語サポートと業務時間をご覧ください。
ケースの優先度を変更する
サポートケースのサービスに対する影響に変化が生じた場合は、緊急性とビジネスへの影響に応じてケースの優先度を適宜変更できます。優先度を変更すると、カスタマーケアに通知が送信され、新しい優先度に基づいてケースへの対応が行われます。詳細については、このドキュメントのサポートケースの優先度をご覧ください。
ケースの優先度は Google Cloud コンソールで変更できます。このドキュメントの既存のサポートケースを管理するをご覧ください。
ケースの優先度は Google Cloud サポート センターで変更することもできます。
ケースの優先度を変更する場合は、変更の理由と、特にビジネスへの影響がどのように変化したのかということについて情報をご提供ください。
ケースをエスカレーションする
サポートケースに適切な優先度が設定されている場合、お客様は、サポートの対応や提供された解決策が期待に添わないケースをエスカレーションできます。
サポートケースがエスカレーションされると、カスタマーケア マネージャーに直ちに割り当てられ、1 時間以内にお客様に通知されます。エスカレーションがクローズするまで、カスタマーケア マネージャーがエスカレーションのオーナーになります。マネージャーは、エスカレーションの根本原因を特定して対応し、類似したエスカレーションが今後発生しないように予防措置を報告します。
ケースをエスカレーションする理由としては、次のようなものがあります。
- カスタマーケアが約束の時間を守らない。
- カスタマーケアがその影響や性質を誤解しており、問題の影響や性質を繰り返し説明した後も理解できない。
- ケースによっては、問題を解決するために専門知識がさらに必要になる場合があります。
- 提供された解決策が問題に対処していないと判断し、説明を求めてもカスタマーケアから十分な説明が得られなかった。
- ユーザーとカスタマーケアのコミュニケーションがスムーズでなく、何度やり取りしても、そのたびにケースの分析や次のステップの特定に追加のリソースが必要になる。
エスカレーションをリクエストする場合は、ケース番号とエスカレーションの理由を伝えます。リクエストは次の方法で行うことができます。
- Google Cloud コンソールでサポートケースを開き、[エスカレーション] をクリックします。このドキュメントの既存のサポートケースを管理するをご覧ください。
- Google Cloud サポート センターに移動し、ケースの作成から 30 分後に表示される [Escalate case] ボタンをクリックします。
- カスタマーケアに問い合わせる。このドキュメントのカスタマーケアに問い合わせるをご覧ください。
- プレミアム サポート サービスをご利用の場合は、各地域の営業時間内にテクニカル アカウント マネージャーにお問い合わせいただき、エスカレーションをリクエストすることもできます。
フォローザサン サービスをリクエストする
通常、ケースは 1 つのタイムゾーン内で 1 人のカスタマーケア スペシャリストが対応します。これにより、カスタマーケアでは、お客様に最も近いタイムゾーンでカスタマイズされたサービスを提供しています。
優先度 1(P1)のケースについては影響が大きいことから、デフォルトでフォローザサンでの対応を行っています。つまり、グローバル チーム間で情報を引き継ぎながら、24 時間体制のサポート サービスを提供できるようケースに対応しています。プレミアム サポートをご利用の場合は、優先度 2(P2)のケースについても、このサービスをリクエストできます。
P2 サポートケースのフォローザサン サービスをリクエストするには、各地域の営業時間内にお客様のケースに対応しているスペシャリストにご連絡ください。
次のステップ
サポートケースを管理するためのユーザー アクセスを構成する方法を確認する。