データ検証のために、ボリュームレベルのバックアップ イメージから任意のターゲットに SAP HANA スケールアウト インスタンスのインスタント仮想コピーを作成する
HANA データベースのインスタント仮想クローンを作成するには、この手順で操作します。HANA データベースが選択した特定の時点に復元され、データベースが起動、実行され利用可能な状態になります。この新しい仮想クローンは、データの検証、論理復元、オブジェクト レベルの復元に使用できます。
アプリケーション認識型マウントとも呼ばれる新しい仮想データベースは、別のロケーションにあるソース データベースの完全に機能するコピーです。データベースへの書き込みがはじまるまで、つまり変更されたブロックにより増分ストレージが消費されるようになるまでストレージは消費されません。新しい仮想データベースは、新しい HANA SID 名で作成できます。
- [App Manager] > [Protected Application] > [Access] をクリックし、最新のスナップショットから [Mount] を選択します。クローンや LiveClone は異なる処理を行うため、選択しないでください。
- [マウント] ページの [ターゲット] で、ターゲット HANA サーバーをプルダウンから選択します。
[Application Options] で、次の操作を行います。
- [Create New Virtual Application] を選択します。
ソース アプリケーションが、データベース ログのバックアップが有効になっているスナップショット ポリシーで保護されており、イメージでログが利用可能な場合は、[Roll Forward Time] セクションで次のオプションを変更して、特定の時点にロール フォワードできます。
- 日付フィールドには、データベース トランザクション ログの適用によってデータベースをロール フォワードできるすべての日付が含まれます。データベースをロールフォワードする日付を選択します。
- 時間フィールドには、選択した日付でデータベースをロールフォワードできるすべての時間を示すスライダーが表示されます。可能な限り最新の日付を選択し、スライダーを右端に移動すると、復元ジョブは使用可能なすべてのログに適用されます。可能な限り早い日付を選択してスライダーを左端に移動すると、復元ジョブはログを適用しません。
- User Time(ユーザー時間)または Host Time(ホスト時間)を使用して、ロール フォワードを指定できます。ユーザー時間は、現在のユーザーの現地時間を基準にします。ホスト時間は、復元されるデータをホストするシステムが基準になります。
[Target Database SID] に、HANA のデータベース名を入力します。仮想コピーを作成するには、ターゲット HANA データベースが構成されている必要があります。
[SAP DB User Store-Key] に、ターゲット データベースの hdbuserstore キー(HANA 2.0 の場合は SYSTEMDB)を入力します。
[マウント場所] で、新しいターゲットをマウントするマウント ポイントを指定します。
[新しいアプリケーションを管理] で、データベース コピーを再保護する場合は、[新しいアプリケーションを管理] をクリックして有効にします。
データベースを保護するためのテンプレートとプロファイルを選択します。
[送信] をクリックします。この時点で、HANA のデータベースは起動、実行され、データの検証に利用可能な状態で選択した特定の時点に復元されます。[ジョブ モニター] に移動して、ジョブの進行状況と詳細を確認できます。マウントされたイメージは、[Active Mounts] で確認できます。
アクティブ マウントの管理
マウントを作成したら、[App Manager] > [Active Mounts] でイメージを追跡できます。理想的には、イメージを無期限にマウントしたままにしないでください。これは、マウントの作成元となったバックアップ イメージが、すべてのマウントが削除されるまで期限切れにならないためです。マウントされたイメージの使用が完了したら、次のいずれかの操作を行います。
- イメージをマウント解除します。必要に応じて再マウントできます。その後、不要になったことが確実になったら、イメージを削除できます。
- イメージをマウント解除して削除します。マウントのベースとなるバックアップではなく、マウントされたイメージが削除されます。
SAP HANA スケールアウトの Backup and DR サービスのドキュメント
このページは、Backup and DR サービスを使用して SAP HANA スケールアウト インスタンスを保護および復元する方法について説明する一連のページの一つです。詳細については、以下のページをご覧ください。
- SAP HANA スケールアウトのバックアップと DR
- バックアップ用に SAP HANA スケールアウト インスタンスを準備する
- SAP HANA スケールアウト ホストを追加し、そのデータベースを検出して保護する
- SAP HANA スケールアウトのステージング ディスク形式とバックアップ方法を構成する
- SAP HANA スケールアウト インスタンスのアプリケーションの詳細と設定を行う
- HANA 1+n と HANA スケールアウト データベースをバックアップする
- SAP HANA スケールアウト インスタンスを復元する
- SAP HANA スケールアウト バックアップを標準マウントとしてマウントする
- SAP HANA スケールアウト バックアップを仮想データベースとしてマウントする
- SAP HANA スケールアウト バックアップをマウントして移行し、任意のターゲットに即時復元する