Anywhere Cache Recommender は、データ使用量とストレージを分析して、Anywhere Cache でキャッシュを作成する効果のあるバケットゾーン ペアを特定するうえで役立つ推奨事項を提供します。また、推奨事項の根拠を示す分析情報も提供されます。このページでは、Anywhere Cache Recommender の概要と、推奨事項の表示方法と分析情報の表示方法について説明します。
概要
Anywhere Cache は、SSD を基盤とするゾーンごとの読み取りキャッシュを Cloud Storage バケットに提供します。Anywhere Cache Recommender は、キャッシュの設定場所と有効期間(TTL)を決定できるように、バケットゾーン ペアでキャッシュを作成する際の推奨事項を提供します。
キャッシュの推奨事項を確認して対応することで、ネットワーク データ転送料金の節約とレイテンシの改善を行い、帯域幅の割り当て超過を防ぐことができます。
仕組み
Anywhere Cache Recommender は、キャッシュの存在をシミュレートし、次の分析情報に基づいて過去 7 日間のデータのキャッシュ使用率と費用を分析します。
キャッシュ ヒット率: キャッシュが存在する場合にキャッシュから提供されたバイト数の割合。
ピーク時のキャッシュ スループット: キャッシュを利用した場合のスループット量。これは、キャッシュを使用しない場合の許容帯域幅を超えた追加の帯域幅となります。
キャッシュの純費用: キャッシュを使用した場合の費用。これは、キャッシュの費用、クラス B オペレーション費用の差、ネットワーク データ転送費用の差、データ取得費用の差の合計です。キャッシュの純費用がマイナスの場合、キャッシュを使用すると費用が節約されることを示しています。
この値は次のデータで計算されます。
キャッシュの費用: キャッシュを使用した場合の費用。これには、キャッシュの取り込み料金、ストレージ料金、データ転送(送信)料金、読み取りオペレーション料金が含まれます。
クラス B オペレーションの差: キャッシュ内のオブジェクトに対してクラス B オペレーションを実行した場合の費用から、キャッシュなしでクラス B オペレーションを実行した場合の費用を引いた金額。
ネットワーク データ転送の差: キャッシュを使用するマルチリージョン バケットからデータを転送した場合の費用から、キャッシュを使用しないマルチリージョン バケットから同じデータを転送した場合の費用を差し引いた金額。
データ取得費用の差: キャッシュからデータを取得した場合の費用から、キャッシュに保存されていないバケットから同じデータを取得した場合の費用を差し引いた金額。
Anywhere Cache Recommender は、最大キャッシュ サイズが 100 GiB を超え、次の 3 つの条件の 1 つ以上を満たしている場合に、ゾーンバケット ペアを推奨します。
キャッシュ ヒット率が 80% を超えている
交渉価格に基づくマルチリージョン データ転送(送信)料金の正味の削減額が週あたり $700 を超える
ピーク時のキャッシュ スループットの上限が 800 Gbps を超えている
これらの条件により、キャッシュの作成で大きなメリットが得られる可能性がある場合にのみ推奨事項が提供されます。これらの条件を満たさないワークロードでも、キャッシュの使用で大きなメリットが得られる場合があります。そのため、独自の条件を設定することをおすすめします。独自の条件を設定するには、推奨事項を BigQuery にエクスポートし、必要な値を使用してデータをクエリします。
推奨事項には、ゾーン名とキャッシュの推奨有効期間(TTL)が含まれます。
料金
Recommender の料金をご覧ください。
始める前に
始める前に、次の手順を完了します。
Recommender API を有効にする
必要なロールを取得する
Anywhere Cache の推奨事項と分析情報を表示するには、バケットまたはプロジェクトに対するストレージ管理者(roles/storage.admin
)ロールを付与するよう管理者に依頼してください。
このロールにより、Anywhere Cache の推奨事項と分析情報を表示するための一連の権限が付与されます。必要とされる正確な権限については、「必要な権限」セクションを開いてご確認ください。
必要な権限
recommender.cloudStorageAnywhereCacheRecommendations.get
recommender.cloudStorageAnywhereCacheRecommendations.list
recommender.storageBucketAnywhereCacheSimulationInsights.get
recommender.storageBucketAnywhereCacheSimulationInsights.list
ロールを付与する手順については、バケットで IAM を使用するまたはプロジェクトへのアクセスを管理するをご覧ください。
Anywhere Cache の推奨事項を表示する
プロジェクトに関するキャッシュの推奨事項は、Google Cloud コンソールまたは Recommender API を使用して表示できます。推奨事項は、BigQuery Data Transfer Service を使用して BigQuery にエクスポートすることもできます。詳細については、BigQuery への推奨事項のエクスポートをご覧ください。
コンソール
特定のバケットの推奨事項を表示するには、次の操作を行います。
- Google Cloud コンソールで、Cloud Storage の [バケット] ページに移動します。
表示されたバケットのリストで、利用可能な推奨事項が [キャッシュ] 列に表示されます。推奨事項がある場合は、[
推奨] ボタンが表示されます。[キャッシュ] 列がデフォルトで表示されない場合は、列を表示するで [キャッシュ] 列を表示する手順をご確認ください。
推奨事項の詳細を表示するには、[キャッシュ] 列の [
推奨] をクリックします。キャッシュを有効にした場合のバケットのパフォーマンスと費用への影響、バケットに推奨されるキャッシュ設定が表示されます。
REST API
JSON API
gcloud CLI のインストールと初期化を行います。これにより、
Authorization
ヘッダーのアクセス トークンを生成できます。Recommender API を有効にしたプロジェクトの推奨事項を一覧取得するには、
cURL
を使用して、recommendations.list
リクエストで Recommender API を呼び出します。
curl \ -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \ "https://recommender.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/\ recommenders/google.storage.bucket.AnywhereCacheRecommender/recommendations"
次のように置き換えます。
Anywhere Cache の分析情報を表示する
Anywhere Cache Recommender は、リソースの分析情報に基づいて推奨事項を生成します。
コンソール
特定のバケットの分析情報を表示するには、次の操作を行います。
- Google Cloud コンソールで、Cloud Storage の [バケット] ページに移動します。
分析情報を表示するバケットの名前をクリックします。
[バケットの詳細] ページで、[構成] タブをクリックします。
[Anywhere Cache] セクションに、表示可能な分析情報がある場合は [
分析を表示] ボタンが表示されます。バケットの分析情報を表示するには、[
分析を表示] をクリックします。[キャッシュ分析] ペインが表示され、バケットの分析情報が表示されます。
コマンドライン
gcloud CLI のインストールと初期化を行います。これにより、
Authorization
ヘッダーのアクセス トークンを生成できます。開発環境で、
gcloud recommender insights list
コマンドを使用して Anywhere Cache の分析情報を一覧取得します。gcloud recommender insights list --project=PROJECT_ID \ --location=LOCATION --insight-type=INSIGHT_TYPE
次のように置き換えます。
PROJECT_ID
: 実際のプロジェクト ID。プロジェクト ID を確認する方法については、プロジェクトの識別をご覧ください。LOCATION
: バケットのロケーション(例:us-east4
)。INSIGHT_TYPE
: 値google.storage.bucket.AnywhereCacheSimulationInsight
。
REST API
JSON API
gcloud CLI のインストールと初期化を行います。これにより、
Authorization
ヘッダーのアクセス トークンを生成できます。Recommender API を有効にしたプロジェクトの分析情報を一覧取得するには、
cURL
を使用して、insights.list
リクエストで Recommender API を呼び出します。
curl \ -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \ "https://recommender.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/\ insightTypes/google.storage.bucket.AnywhereCacheSimulationInsight/insights"
次のように置き換えます。
次のステップ
Anywhere Cache を使用してキャッシュを作成する。