Google Cloud Observability の料金の例

このページでは、Google Cloud Observability の料金の例について説明します。このページの例は、 Google Cloud による Google Cloud Observability の費用の計算方法の理解に役立ちます。料金情報については、Google Cloud Observability の料金をご覧ください。

次のドキュメントもご覧ください。

アラート ポリシー

このセクションでは、モニタリング対象の時系列の数を計算する方法について説明し、料金の例をいくつか示します。

モニタリング対象の時系列の数をカウントする

以下の設定からなる構成があるとします。

  • 100 台の仮想マシン(VM)。各 VM は 1 つのサービスに属しています。
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。この指標のラベルには 10 個の値が含まれます。
  • 合計で 5 つのサービス。

100 台の VM が設定されていて、それぞれが 10 個(ラベル値につき 1 つ)の時系列を生成できるので、基礎となる時系列は合計で 1,000 個となります。VM ごとにメタデータのようなラベルも含まれています。このラベルには、5 つのサービスのうち、その VM が属するサービスが記録されます。

PromQL を使用して、次のようにアラート ポリシーを構成できます。これらの構成のそれぞれで、実行期間ごとに返される時系列の数は異なります。

構成 PromQL クエリ 期間ごとに返される時系列の数
集計なし rate(metric_name[1m]) 1,000
VM ごとに集計 sum by (vm) (rate(metric_name[1m])) 100
ラベル値ごとに集計 sum by (label_key) (rate(metric_name[1m])) 10
サービスごとに集計 sum by (service) (rate(metric_name[1m])) 5
ラベル値およびサービスごとに集計 sum by (service, label_key) (rate(metric_name[1m])) 50
フリートごとに集計 sum (rate(metric_name[1m])) 1
1 つの VM にフィルタして集計 sum (rate(metric_name{vm="my_vm_name"}[1m])) 1
1 つのサービスにフィルタして集計 sum (rate(metric_name{service="my_service_name"}[1m])) 1

料金の例

以下の例は 30 日の月で行われるため、次の評価期間が適用されます。

  • 1 か月あたり 86,400 回の 30 秒間の実行期間
  • 1 か月あたり 172,800 回の 15 秒間の実行期間(PromQL クエリのみ)

例 1: 1 件のポリシーで VM ごとに集計(実行期間 30 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 VM
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。
  • metric_name には 10 個の値が含まれる 1 つのラベルがあります。
アラート ポリシー
  • 1 つのアラート条件
  • VM レベルでの条件の集計
  • 30 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 1 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $0.10
  • 時系列費用: 実行期間ごとに返される時系列 100 件 x 1 か月あたり 86,400 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 860 万件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $3.02
  • 合計費用: 1 か月あたり $3.12

例 2: 100 件のポリシー(VM ごとに 1 件)で VM ごとに集計(実行期間 30 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 VM
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。
  • metric_name には 10 個の値が含まれる 1 つのラベルがあります。
アラート ポリシー
  • 100 件の条件
  • 各条件がフィルタされ、1 つの VM に集計されます。
  • 30 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 100 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $10
  • 時系列費用: 100 の条件 x 実行期間ごとに返される 1 条件あたりの時系列 1 件 x 1 か月あたり 86,400 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 860 万件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $3.02
  • 合計費用: 1 か月あたり $13.02

例 3: 1 件のポリシーで VM ごとに集計(実行期間 15 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 VM
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。
  • metric_name には 10 個の値が含まれる 1 つのラベルがあります。
アラート ポリシー
  • 1 件の PromQL アラート条件
  • VM レベルでの条件の集計
  • 15 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 1 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $0.10
  • 時系列費用: 実行期間ごとに返される時系列 100 件 x 1 か月あたり 172,800 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 1,730 万件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $6.05
  • 合計費用: 1 か月あたり $6.15

例 4: 1 件のポリシーでサービスごとに集計(実行時間 30 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 台の VM。各 VM は 1 つのサービスに属します
  • 合計で 5 つのサービス
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。
  • metric_name には 10 個の値が含まれる 1 つのラベルがあります。
アラート ポリシー
  • 1 件の条件
  • サービスレベルでの条件の集計
  • 30 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 1 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $0.10
  • 時系列費用: 実行期間ごとに返される時系列 5 件 x 1 か月あたり 86,400 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 432,000 件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $0.14
  • 合計費用: 1 か月あたり $0.24

例 5: 1 件のポリシーで VM ごとに集計、VM あたりの基になるカーディナリティが高(実行期間 30 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 VM
  • 各 VM が 1 つの指標 metric_name を出力します。
  • metric_name には 100 個のラベルがあり、それぞれに 1,000 個の値があります
アラート ポリシー
  • 1 件の条件
  • VM レベルでの条件の集計
  • 30 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 1 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $0.10
  • 時系列費用: 実行期間ごとに返される時系列 100 件 x 1 か月あたり 86,400 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 850 万件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $3.02
  • 合計費用: 1 か月あたり $3.12

例 6: 1 件のポリシーで VM ごとに集計、2 つの指標の和集合を含む 1 件の条件(実行期間 30 秒)

この例では次の構成を使用します。

データ

  • 100 VM
  • 各 VM が 2 つの指標 metric_name_1 および metric_name_2 を出力します。
  • どちらの指標にも、10 個の値を含む 1 つのラベルがあります。
アラート ポリシー
  • 1 件の条件
  • VM レベルでの条件の集計
  • 条件では指標の和集合に対して OR 演算子を使用します。
  • 30 秒間の実行期間
発生する費用
  • 条件費用: 1 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $0.10
  • 時系列費用: 2 件の指標 x 実行期間ごとに返される時系列 100 件 x 1 か月あたり 86,400 回の実行期間 = 1 か月あたりに返される時系列 1,730 万件 x 100 万件の時系列ごとに $0.35 = 1 か月あたり $6.05
  • 合計費用: 1 か月あたり $6.15

例 7: 100 件のログベースのアラート ポリシー

この例では次の構成を使用します。

アラート ポリシー

  • 100 件の条件(1 件のログベースのアラート ポリシーごとに 1 件の条件)
発生する費用
  • 条件費用: 100 条件 x 月額 $0.10 = 1 か月あたり $10.00
  • 時系列費用: $0 (ログベースのアラート ポリシーでは時系列は返されません)。
  • 合計費用: 1 か月あたり $10.00

Cloud Monitoring API の料金の例

この例は、2025 年 10 月 2 日時点の料金です。

5 分ごとに 10 個の指標タイプをクエリし、指標タイプごとに 100 件の時系列が返されるとします。30 日間で、クエリは 8,640,000 件の時系列を返します(10 個の指標タイプ × 100 件の時系列/指標タイプ × (60 分/時間 ÷ 5 分のポーリング間隔) × 24 時間/日 × 30 日)。

30 日あたりの費用は $3.82 です((8,640,000 - 100 万件の時系列の無料割り当て)×($0.50/100 万件の返される時系列))。

取り込まれたバイト数で課金される指標データ

次の例では、取り込まれたバイト数で課金される指標について、指標データを収集するコストの見積もりを得る方法を示します。この例は、計算方法を説明するためのものです。包括的な見積もりには、料金計算ツールを使用してください。 このツールにアクセスする場合は、Google Cloud Observability プロダクトを使用して、指標、ロギング、トレースデータを入力してください。

基本的なシナリオ: 複数のモニタリング対象リソース(Compute Engine、Google Kubernetes Engine、App Engine など)が、複数の指標からデータを毎月書き込んでいます。

各シナリオにおける可変要素としては次のものが挙げられます。

  • リソースの数
  • 指標の数
  • 指標が Google Cloud 指標であるかどうか。
  • 指標データの書き込みレート

このセクションの例では、2020 年 7 月現在の Monitoring の料金を使用しています。

共通する背景情報

次の料金の例では、取り込まれる各指標データポイントの型が double、int64、または bool という前提です。料金計算では 8 バイトとしてカウントされます。1 か月は 730 時間(365 日 ÷ 12 か月 × 24 時間)、つまり 43,800 分とします。

1 データポイントのレートで 1 か月間データを書き込む 1 つの指標の場合:

  • 合計データポイント数: 43,800
  • 取り込まれる総量:
    • 350,400 バイト(43,800 データポイント × 8 バイト)
    • 0.33416748 MiB(350,400 バイト ÷ 1,048,576 バイト/MiB)

1 データポイントのレートで 1 か月間データを書き込む 1 つの指標の場合:

  • 合計データポイント数: 730
  • 取り込まれる総量:
    • 5,840 バイト(730 データポイント × 8 バイト)
    • 0.005569458 MiB(5,840 バイト ÷ 1,048,576 バイト/MiB)

料金の例

シナリオ 1: 1,000 個のリソースがあり、それぞれが 75 個の指標を書き込んでいます。これらは Google Cloud 指標のみで、毎分 1 データポイントのレートで書きこんでいます。

  • 1 か月の取り込み量: 25,063 MiB = 0.33416748 MiB(指標 1 つ分)× 75,000(1,000 リソース × 75 指標)
  • 1 か月のおよその費用: $0.00(無料分のGoogle Cloud 指標)
取り込み量(MiB) 単価($/MiB) 費用($)
上限なし 0.00 $0.00
合計 25,063 $0.00

シナリオ 2: 1,000 個のリソースがあり、それぞれが 75 個のカスタム指標を書き込んでいます。これらは課金対象の指標で、毎分 1 データポイントのレートで書き込んでいます。

  • 1 か月の取り込み量: 25,063 MiB(上に同じ)
  • 1 か月のおよその費用: $6,427.55
取り込み量(MiB) 単価($/MiB) 費用($)
150 0.00 $0.00
24,913 0.258 $6,427.55
合計 25,063 $6,427.55

シナリオ 3: 1,000 個のリソースがあり、それぞれが 75 個のカスタム指標を書き込んでいます。 これらは課金対象の指標で、毎 1 データポイントのレートで書き込んでいます。

  • 1 か月の取り込み量: 418 MiB = 0.005569458 MiB(指標 1 つ分)× 75,000
  • 1 か月のおよその費用: $69.14
取り込み量(MiB) 単価($/MiB) 費用($)
150 0.00 $0.00
267 0.258 $69.14
合計 417 $69.14

シナリオ 4: 1 つのリソースが 500,000 個の指標を書き込んでいます。これらは課金対象の指標で、それぞれ毎分 1 データポイントのレートで書き込んでいます。

  • 1 か月の取り込み量: 167,084 MiB = 0.33416748 MiB(指標 1 つ分)× 500,000
  • 1 か月のおよその費用: $35,890.98
取り込み量(MiB) 単価($/MiB) 費用($)
150 0.00 $0.00
99,850 0.258 $25,761.30
67,084 0.151 $10,129.68
合計 167,084 35,890.98 ドル

取り込まれたサンプル数で課金される指標データ

以降の例では、取り込まれたサンプル数に基づいて課金される指標を収集する場合の費用を見積もる方法を示します。サンプルベースの課金は、Google Cloud Managed Service for Prometheus で使用されています。

以下の例は、課金データを示すものではなく、計算手法を示すことを目的としています。

簡単なシナリオとして、各月で複数の時系列にまたがって書き込みを行うコンテナまたは Pod がいくつかあるとします。買いこまれるデータはスカラー値または分布値で構成されています。

各シナリオにおける可変要素としては次のものが挙げられます。

  • コンテナまたは Pod の数。
  • 時系列の数。
  • データがスカラー値、分布値、またはその両方で構成されているかどうか。
  • データの書き込みレート。

サンプル数のカウント

料金を見積もるには、サンプル数をカウントする方法を把握する必要があります。値としてカウントされるサンプル数は、次の要因によって異なります。

  • 値はスカラーなのか分布なのか
  • 値の書き込みレート

このセクションでは、毎月の請求期間で時系列に書き込まれるサンプルの数を見積もる方法について説明します。

1 か月は、約 730 時間(365 日 ÷ 12 か月 × 24 時間)、すなわち 43,800 分あるいは 2,628,000 秒とします。

時系列がスカラー値を書き込む場合は、各値が 1 つのサンプルとしてカウントされます。1 か月間に書き込まれるサンプルの数は、値が書き込まれる頻度のみによって決まります。以下の例を考えてみましょう。

  • 15 秒ごとに書き込まれる値の場合:
    • 書き込みレート: 1 値/15 秒 = 1 サンプル/15 秒
    • 1 か月あたりのサンプル数: 175,200(1 サンプル/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
  • 60 秒ごとに書き込まれる値の場合:
    • 書き込みレート: 1 値/60 秒 = 1 サンプル/60 秒
    • 1 か月あたりのサンプル数: 43,800 (1 サンプル/60 秒* 2,628,000 秒/月)

時系列が分布値を書き込む場合、各値には 2 + n サンプルを含めることができます。ここで、n はヒストグラムのバケットの数です。1 か月に書き込まれるサンプルの数は、ヒストグラムのバケット数と、値が書き込まれる頻度によって決まります。

たとえば、50 バケットのヒストグラムの各インスタンスには 52 個のサンプルを含めることができます。値が 60 秒ごとに 1 回書き込まれる場合、50 バケットのヒストグラムでは、1 か月あたり最大 2,277,600 個のサンプルが書き込まれます。100 バケットのヒストグラムで値が 60 秒ごとに 1 回書き込まれる場合、各ヒストグラムには 102 個のサンプルが含まれ、1 か月あたり最大 4,467,600 個のサンプルが書き込まれます。

ほとんどの分布時系列には、最大数に満たないサンプルが含まれます。実際には、20%~40% のヒストグラム バケットが空になります。ユーザーが Istio などによって生成されたスパースなヒストグラムを使用している場合は、この割合がさらに高くなります。

サンプル数をカウントして料金を設定する際は、空でない値を持つバケットのみが対象となります。ヒストグラムあたりのサンプルの最大数は 2 + n です。バケットの 25% が空の場合、想定されるサンプル数は 1 ヒストグラムあたり 2 + .75n です。バケットの 40% が空の場合、想定されるサンプル数は 1 ヒストグラムあたり 2 + .60n です。

次の計算とサマリー表で、サンプルの最大数と、より現実的に想定されるサンプル数を示します。

  • 15 秒ごとに 50 バケットのヒストグラム値が書き込まれる場合:

    • 書き込みレート: 1 値/15 秒
    • 最大サンプル数:
      • ヒストグラムあたり: 52
      • 1 か月あたり: 9,110,400(52 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(25% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 39.5(2 + 0.75(50))、すなわち 2 +(50 - 12.5)
      • 1 か月あたり: 6,920,400(39.5 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(40% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 32(2 + 0.6(50)、すなわち 2 +(50 - 20))
      • 1 か月あたり: 5,606,400(32 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
  • 60 秒ごとに 50 バケットのヒストグラム値が書き込まれる場合:

    • 書き込みレート: 1 値/60 秒
    • 最大サンプル数:
      • ヒストグラムあたり: 52
      • 1 か月あたり: 2,277,600(52 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(25% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 39.5(2 + 0.75(50))、すなわち 2 +(50 - 12.5)
      • 1 か月あたり: 1,730,100(39.5 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(40% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 32(2 + 0.6(50)、すなわち 2 +(50 - 20))
      • 1 か月あたり: 1,401,600(32 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)
  • 15 秒ごとに 100 バケットのヒストグラム値が書き込まれる場合:

    • 書き込みレート: 1 値/15 秒
    • 最大サンプル数:
      • ヒストグラムあたり: 102
      • 1 か月あたり: 17,870,400(102 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(25% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 77(2 + 0.75(100)、すなわち 2 +(100 - 25))
      • 1 か月あたり: 13,490,400(77 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(40% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 62(2 + .6(100)、すなわち 2 +(100 - 40))
      • 1 か月あたり: 10,862,400(62 × 1 値/15 秒 × 2,628,000 秒/月)
  • 60 秒ごとに 100 バケットのヒストグラム値が書き込まれる場合:

    • 書き込みレート: 1 値/60 秒
    • 最大サンプル数:
      • ヒストグラムあたり: 102
      • 1 か月あたり: 4,467,600(102 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(25% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 77(2 + 0.75(100)、すなわち 2 +(100 - 25))
      • 1 か月あたり: 3,372,600(77 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)
    • 想定されるサンプル数(40% が空の場合)
      • ヒストグラムあたり: 62(2 + .6(100)、すなわち 2 +(100 - 40))
      • 1 か月あたり: 2,715,600 (62 × 1 値/60 秒 × 2,628,000 秒/月)

次の表は、上記の情報をまとめたものです。

バケット数 書き込みレート 1 か月あたりのサンプル数
(最大)
1 か月あたりのサンプル数
(25% が空)
1 か月あたりのサンプル数
(40% が空)
50 1 サンプル/15 秒 9,110,400 6,920,400 5,606,400
50 1 サンプル/60 秒 2,277,600 1,730,100 1,401,600
100 1 サンプル/15 秒 17,870,400 13,490,400 10,862,400
100 1 サンプル/60 秒 4,467,600 3,372,600 2,715,600

料金の例

料金を見積もるには、1 か月の間に書き込まれたサンプル数をカウントして、価格設定の値を適用します。サンプルには、次のように段階的な範囲に応じて 100 万単位で料金が設定されます。

取り込み範囲 Managed Service for Prometheus 範囲での最大
最大 500 億(50,000 百万) $0.06/100 万 $3,000.00
500 億~2,500 億(250,000 百万) $0.048/100 万 $9,600.00
2,500 億~5,000 億(550,000 百万) $0.036/100 万 $9,000.00
5,000 億以上(500,000 百万) $0.024/100 万  

このセクションの残りの部分では、考えられるシナリオについて説明します。

シナリオ 1: 100 個のコンテナがあり、それぞれが 1,000 個のスカラー時系列を書き込みます。

パターン A: 各時系列が 15 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/15 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 17,520,000,000 個(175,200 サンプル/月 × 1,000 時系列 × 100 コンテナ)、すなわち 17,520 百万個となります。

パターン B: 各時系列が 60 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/60 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 4,380,000,000 個(43,800 サンプル/月 × 1,000 時系列 × 100 コンテナ)、すなわち 4,380 百万個となります。

どちらの場合も、50,000 百万サンプル未満のため、1 段目の料金のみが適用されます。他の料金で課金されるサンプルはありません。

パターン 取り込まれたサンプル 取り込み範囲 Managed Service for Prometheus
($0.06、$0.048、$0.036、$0.024)
A(1 サンプル/15 秒)



合計
17,520 百万



17,520 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$1,051.20



$1,051.20
B(1 サンプル/60 秒)



合計
4,380 百万



4,380 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$262.80



$262.80

シナリオ 2: 1,000 個のコンテナがあり、それぞれが 1,000 個のスカラー時系列を書き込みます。

パターン A: 各時系列が 15 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/15 秒)、1 か月あたりの書き込みサンプル数は 175,200,000,000 個(175,200 百万個)となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 125,200 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • 他の料金で課金されるサンプルはありません。

パターン B: 各時系列が 60 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/60 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は、43,800,000,000 個(43,800 百万個)となります。この月間の値は 50,000 百万サンプル未満のため、1 段目の料金のみが適用されます。

パターン 取り込まれたサンプル 取り込み範囲 Managed Service for Prometheus
($0.06、$0.048、$0.036、$0.024)
A(1 サンプル/15 秒)



合計
50,000 百万
125,200 百万


175,200 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$6,009.60


$9,009.60
B(1 サンプル/60 秒)



合計
43,800 百万



43,800 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$2,628.00



$2,628.00

シナリオ 3: 100 個のコンテナがあり、それぞれが 1,000 個の 100 バケット分布の時系列を書き込みます。バケットの 25% は、空になることが予想されます。

パターン A: 各時系列が 15 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/15 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 1,349,040,000,000 個(13,490,400 サンプル/月 × 1,000 時系列 × 100 コンテナ)、すなわち 1,349,040 百万個となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 次の 200,000 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • その月の 250,000 百万個のサンプルは、3 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 749,040 百万個のサンプルは、4 段目の料金で課金されます。

パターン B: 各時系列が 60 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/60 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 337,260,000,000 個(3,372,600 サンプル/月 × 1,000 時系列 × 100 コンテナ)、すなわち 337,260 百万個となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 次の 200,000 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 87,260 百万個のサンプルは、3 段目の料金で課金されます。
パターン 取り込まれたサンプル 取り込み範囲 Managed Service for Prometheus
($0.06、$0.048、$0.036、$0.024)
A(1 サンプル/15 秒)



合計
50,000 百万
200,000 百万
250,000 百万
749,040 百万
1,349,040 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$9,600.00
$9,000.00
$17,976.96
$39,576.96
B(1 サンプル/60 秒)



合計
50,000 百万
200,000 百万
87,260 百万

337,260 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$9,600.00
$3,141.36

$15,741.36

シナリオ 4: 1,000 個のコンテナがあり、それぞれが 10,000 個の 100 バケット分布の時系列を書き込みます。バケットの 40% は、空になることが予想されます。

パターン A: 各時系列が 15 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/15 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 108,624,000,000,000 個(10,862,400 サンプル/月 × 10,000 時系列 × 1,000 コンテナ)、すなわち 108,624,000 百万個となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 次の 200,000 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • その月の 250,000 百万個のサンプルは、3 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 108,124,000 百万個のサンプルは、4 段目の料金で課金されます。

パターン B: 各時系列が 60 秒ごとに書き込まれる場合(1 サンプル/60 秒)、1 か月に書き込まれるサンプル数は 27,156,000,000,000 個(2,715,600 サンプル/月 × 10,000 時系列 × 1,000 コンテナ)、すなわち 27,156,000 百万個となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 次の 200,000 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • その月の 250,000 百万個のサンプルは、3 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 26,656,000 百万個のサンプルは、4 段目の料金で課金されます。
パターン 取り込まれたサンプル 取り込み範囲 Managed Service for Prometheus
($0.06、$0.048、$0.036、$0.024)
A(1 サンプル/15 秒)



合計
50,000 百万
200,000 百万
250,000 百万
108,124,000 百万
108,624,000 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$9,600.00
$9,000.00
$2,594,976.00
$2,616,576.00
B(1 サンプル/60 秒)



合計
50,000 百万
200,000 百万
250,000 百万
26,656,000 百万
27,156,000 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$9,600.00
$9,000.00
$639,744.00
$661,344.00

シナリオ 5: 以下があるとします。

  • 1,000 個のコンテナがあり、それぞれが 15 秒ごとに 1,000 個のスカラー時系列を書き込みます。1 か月あたりの書き込みサンプル数は、175,200,000,000 個(175,200 百万個)となります。(シナリオ 2、パターン A)

  • 1,000 個のコンテナがあり、それぞれが 15 秒ごとに 10,000 個の 100 バケット分布の時系列を書き込みます。バケットの 40% は、空になることが予想されます。1 か月あたりの書き込みサンプル数は、108,624,000,000,000 個(108,624,000 百万個)となります。(シナリオ 4、パターン A)

1 か月あたりのサンプル合計数は、108,799,200 百万個(175,200 百万 + 108,624,000 百万個)となります。

  • 最初の 50,000 百万個のサンプルは、1 段目の料金で課金されます。
  • 次の 200,000 百万個のサンプルは、2 段目の料金で課金されます。
  • その月の 250,000 百万個のサンプルは、3 段目の料金で課金されます。
  • 残りの 108,299,200 百万個のサンプルは、4 段目の料金で課金されます。
パターン 取り込まれたサンプル 取り込み範囲 Managed Service for Prometheus
($0.06、$0.048、$0.036、$0.024)
2A + 4A



合計
50,000 百万
200,000 百万
250,000 百万
108,299,200 百万
108,799,200 百万
50,000 百万まで
250,000 百万まで
500,000 百万まで
500,000 百万超
$3,000.00
$9,600.00
$9,000.00
$2,599,180.80
$2,620,780.80

稼働時間チェックの実行

この例は、(発効日: 2022 年 10 月 1 日)現在の料金です。

以下の例は、稼働時間チェックの実行費用の見積もり方を示しています。以下の例は、課金データを示すものではなく、計算手法を示すことを目的としています。

稼働時間チェックの実行回数のカウント

稼働時間チェックの費用を見積もるには、1 か月に行われたリージョン実行の回数を把握する必要があります。Monitoring では、毎月の無料割り当て量である 100 万回の実行を超える 1,000 回の実行ごとに $0.30 の料金を請求します。

稼働時間チェックの費用を見積もるには、次の計算を使用できます。

(EXECUTIONS_PER_MONTH - 1,000,000) * .0003

稼働時間チェックごとの実行回数は、次の構成オプションによって異なります。

  • 稼働時間チェックの実行頻度(間隔): 1 分、5 分、10 分、または 15 分。

  • 稼働時間チェックを実行するリージョンの数。

  • 稼働時間チェックの対象として構成されているターゲットの数。稼働時間チェックが単一の VM を対象に構成されている場合、ターゲットの数は 1 です。稼働時間チェックがリソース グループを対象に構成されている場合、ターゲットの数はグループに含まれているリソースの数です。

稼働時間チェックを構成するとき、稼働時間チェックのロケーションを指定します。各ロケーションは 1 つ以上のリージョンにマッピングされています。以下の表に、稼働時間チェックの有効なロケーションと、そのロケーションがマッピングされているリージョンを記載します。

稼働時間チェック構成のロケーション Google Cloud つのリージョンが含まれています。
ASIA_PACIFIC asia-southeast1
EUROPE europe-west1
SOUTH_AMERICA southamerica-east1
USA us-central1us-east4us-west1
GLOBAL 他のロケーションに含まれるすべてのリージョン

少なくとも 3 つのリージョンで稼働時間チェックを実行するように構成する必要があります。

稼働時間チェックの実行回数を見積もるには、稼働時間チェックのロケーションでカバーされているリージョンの数を把握する必要があります。

  • ASIA_PACIFICEUROPESOUTH_AMERICA にはそれぞれ 1 つのリージョンが含まれています。
  • USA には 3 つのリージョンが含まれています。
  • GLOBAL には 6 つのリージョンが含まれています。

1 か月は 730 時間(365 日 ÷ 12 か月 × 24 時間)、つまり 43,800 分とします。

  • USA で 1 分ごとに実行するように構成された稼働時間チェックは、3 つのリージョンで実行されます。この稼働時間チェックが 1 台の VM を対象に構成されている場合、稼働時間チェックは毎月 131,400 回(3 x 43,800)実行されます。この稼働時間チェックが 10 メンバーからなるリソース グループを対象に構成されている場合、稼働時間チェックは毎月 1,314,000 回(10 x 131,400)実行されます。

  • ASIA_PACIFICEUROPEUSA で 1 分ごとに実行するように構成された稼働時間チェックは、5 つのリージョンで実行されます。この稼働時間チェックが単一のターゲットを対象に構成されている場合、稼働時間チェックは毎月 219,000 回実行されます。

以下の表に、異なる数のリージョンと異なる頻度で実行するように構成された単一の稼働時間チェックの 1 時間ごと、および 1 か月ごとの実行回数を記載します。

チェックの実行頻度(間隔):
 
リージョンの数
1 時間あたりの実行回数
(ターゲットごと)
1 か月あたりの実行回数
(ターゲットごと)
1 分 3
4
5
6
180
240
300
360
131,400
175,200
219,000
262,800
5 分 3
4
5
6
36
48
60
72
26,280
35,040
43,000
52,660
10 分 3
4
5
6
18
24
30
36
13,140
17,520
21,900
26,280
15 分 3
4
5
6
12
16
20
24
8,760
11,680
14,600
17,520

料金の例

料金を見積もるには、1 か月あたりの合計実行回数を判断し、そこから 1,000,000 を引きます。1,000,000 回を超えた分の実行については 1,000 回ごとに $0.30 の料金が請求されるため、残りの実行回数に .0003 を掛けます。

(EXECUTIONS_PER_MONTH - 1,000,000) * .0003

シナリオ 1: ロケーション USA で 1 台の VM を 1 分間隔でチェックする稼働時間チェックが構成されています。このチェックは 3 つのリージョンで実行されます。このチェックの 1 か月あたりの実行回数は 131,400 回で、費用はかかりません。

1 か月あたりの合計実行回数
 
1 か月あたりの課金対象の実行回数
(1,000,000 回を超える分)
費用
(1,000 回の実行ごとに $0.30)
131,400 0 $0.00

シナリオ 2: ロケーション USA で 10 メンバーからなるリソース グループを 1 分間隔でチェックする稼働時間チェックが構成されています。このチェックは 3 つのリージョンで実行されます。このチェックの 1 か月あたりの実行回数は 10 x 131,400 回で、毎月 $94.20 の費用がかかります。このシナリオとシナリオ 1 の唯一の違いは、ターゲットの数です。

1 か月あたりの合計実行回数
 
1 か月あたりの課金対象の実行回数
(1,000,000 回を超える分)
費用
(1,000 回の実行ごとに $0.30)
1,314,000(10 ターゲット) 314,000 $94.20

シナリオ 3: 10 件の GLOBAL 稼働時間チェックが構成されていて、それぞれ 1 台の VM を 1 分間隔でチェックします。これらのチェックは 6 つのリージョンで実行されるため、各チェックが毎月 262,800 回実行されます。1 か月あたりの合計実行回数は 2,628,000 回(10 x 262,800)となります。このシナリオでは毎月 $488.40 の費用がかかります。

1 か月あたりの合計実行回数
 
1 か月あたりの課金対象の実行回数
(1,000,000 回を超える分)
費用
(1,000 回の実行ごとに $0.30)
2,628,000 1,628,000 $488.40

シナリオ 4: ロケーション USA で 1 台の VM を 5 分間隔でチェックする 5 件の稼働時間チェックが構成されています。これらのチェックは 3 つのリージョンで実行されるため、各チェックが毎月 26,280 回実行されます。この一連のチェックの 1 か月あたりの合計実行回数は 105,120 回(4 x 26,280)となります。

1 台の VM を 15 分間隔でチェックする 2 件の GLOBAL 稼働時間チェックも構成されています。これらのチェックは 6 つのリージョンで実行されるため、各チェックが毎月 17,520 回実行されます。この一連のチェックの 1 か月あたりの合計実行回数は 35,040 回(2 x 17,520)となります。

1 か月あたりの合計実行回数は 140,160 回(105,120 + 35,040)となります。このシナリオでは費用はかかりません。

1 か月あたりの合計実行回数
 
1 か月あたりの課金対象の実行回数
(1,000,000 回を超える分)
費用
(1,000 回の実行ごとに $0.30)
140,160 0 $0.00

合成モニターの実行料金の例

(発効日: 2023 年 11 月 1 日)

たとえば、3 つの合成モニターを作成し、それぞれのモニターが 5 分間隔で実行するように構成すると、1 か月あたりの合計実行回数は 26,784 回になります。

Number of executions per month =  3 synthetic monitors * 1 execution per monitor per 5 minutes *
                                  1440 minutes per day * 31 days per month
                               =  26,784

課金対象の実行回数を判断するには、合計実行回数から無料割り当ての回数を引き、その結果に料金を掛けます。

1 か月あたりの合計実行回数
 
1 か月あたりの課金対象の実行回数
(請求先アカウントあたり 100 回を超える分)
費用
(1,000 回の実行ごとに $1.20)
26,784 26,684 $32.02

Cloud Trace の料金の例

この例では 2020 年 7 月現在の Trace の料金を使用しています。

  • 1 か月で 200 万スパンを取り込む場合、費用は $0 です(月間に取り込まれる最初の 250 万スパンは無料です)。
  • 1 か月で 1,400 万スパンを取り込む場合、費用は $2.30 です(月間の最初の 250 万スパンは無料です。それを超えるスパンの費用を計算すると、1,150 万スパン × $0.20/100 万スパン = $2.30 となります)。
  • 1 か月で 10 億スパンを取り込む場合、費用は $199 です(月間の最初の 250 万スパンは無料です。それを超えるスパンの費用を計算すると、9 億 9,750 万スパン × $0.20/100 万スパン = $199.50 となります)。