従量制の SaaS プロダクトの場合、Google Cloud Marketplace は、usageReportingId
フィールドで指定された単一の Google Cloud プロジェクトに使用量を関連付けます。場合によっては、SaaS プロダクトはお客様の組織内で広く共有され、多数のお客様のプロダクトで使用されます。より具体的な費用アトリビューションに対するサポートを有効にするには、従量制の SaaS プロダクトでは使用状況レポートのオペレーションにオプションの userLabels
フィールドを含めることをおすすめします。
サービスがリソースラベルのコンセプトをすでにサポートしている場合は、使用状況レポートでそのラベルを転送することをおすすめします。ラベルは構文要件に準拠している必要があります。
使用状況ラベル
Cloud Marketplace では、次のラベルが用意されています。これらのラベルを使用して、サービス プラットフォーム内で使用する追加のコンテキストを特定できます。これらのラベルは、使用状況レポートにデフォルトで含めることをおすすめします。
ラベルキー | ラベルの値 | 説明 |
---|---|---|
cloudmarketplace.googleapis.com/resource_name | USER_SUPPLIED | 使用量の指標に関連付けられているリソースの名前。 |
cloudmarketplace.googleapis.com/container_name | USER_SUPPLIED | リソース コンテナの名前。 |
ラベルは、費用レポートや課金データのエクスポートなどの Cloud Billing のコスト管理ツールに転送されます。
使用状況のラベル付けの例
この例では、組織で SaaS ストレージ ソリューションというストレージ プロダクトを提供しているとします。
Carl というお客様が、自社の e コマース ウェブサイト用の user_profiles_db
データベースと products_db
データベースをホストするために Google Cloud プロジェクト e-commerce-website
のストレージ サービスを購入しました。
user_profiles_db
には、Carl のサイトにアクセスするユーザーに関する情報が含まれています。products_db
には、Carl が自社サイトで販売するプロダクトに関する情報が含まれています。
使用に関する詳細な費用内訳を Carl に提供する場合は、userLabels
Key-Value ペアを使用して、各データベースの使用料金を個別に報告できます。
たとえば、Carl に products_db
ストレージ使用量に起因する費用を報告するには、次のレポートを送信します。これには、Carl の products_db
ストレージに 100 ユニット分の費用がかかっていることが示されています。
operation = {
'operationId': '<UUID>',
'operationName': 'db-total-storage',
'consumerId': 'project:carl_website',
'startTime': '<Timestamp>',
'endTime': '<Timestamp>',
'metricValues': [{
'int64Value': 100,
}],
'userLabels': {
'cloudmarketplace.googleapis.com/container_name': 'e-commerce-website',
'cloudmarketplace.googleapis.com/resource_name': 'products_db'
}
}
service.services().report(
serviceName=service_name, body={
'operations': [operation]
}).execute()
この例では、service_name
は Carl の Google Cloud プロジェクトのプロジェクト ID です。
userLabels
のより詳細な使用例については、SaaS Codelab をご覧ください。