Public NAT でネットワーク アドレス変換を設定、管理する
このページでは、Public NAT を使用してネットワーク アドレス変換(NAT)を構成して管理する方法について説明します。Public NAT を設定する前に、Public NAT の概要をご覧ください。
制限事項
Cloud NAT ゲートウェイに自動的に割り振られた IP アドレスのネットワーク ティアを変更すると、古い IP アドレスのすべての接続がすぐに終了します。
NAT IP アドレスの手動割り振りを使用しているときに、Cloud NAT に使用している IP アドレスを変更すると、古い IP アドレスのすべての接続がすぐに終了します。これを回避するには、NAT に関連付けられた外部 IP アドレスをドレインするをご覧ください。
静的ポートの割り当てを使用して Cloud NAT ゲートウェイを構成している場合、VM あたりの最小ポート数を減らすと、確立された NAT 接続が切断される可能性があります。詳細については、VM あたりのポート数を減らすをご覧ください。
動的ポート割り当てを使用して Cloud NAT ゲートウェイを構成し、さらに構成を変更すると、確立された NAT 接続が切断される可能性があります。構成が変更されると、各 VM に現在割り当てられているポート数が構成された最小数に一時的にリセットされる場合があります。詳細については、VM あたりのポート数を減らすをご覧ください。
動的ポート割り当てを使用して Cloud NAT ゲートウェイを構成している場合、動的ポート割り当てを無効にすると、NAT ゲートウェイを使用するすべての VM 接続が終了します。詳細については、ポートの割り当て方式を切り替えるをご覧ください。
エンドポイントに依存しないマッピングが有効になっている場合、動的ポートの割り当てや NAT ルールは構成できません。
Cloud NAT は IP フラグメントをサポートしていません。
Cloud NAT 構成は Virtual Private Cloud ネットワークに関連付けられています。したがって、構成は、そのネットワークのサブネットに属するすべてのリソースに適用されます。Cloud NAT ゲートウェイで処理する特定の VM を選択することはできません。
始める前に
Public NAT を設定する前に、次の操作を行います。
IAM 権限を取得する
コンピューティング ネットワーク管理者のロール(roles/compute.networkAdmin
)には、Public NAT の構成に必要な権限が含まれています。
Google Cloud の設定
始める前に、Google Cloud で次の項目を設定します。
- Sign in to your Google Cloud account. If you're new to Google Cloud, create an account to evaluate how our products perform in real-world scenarios. New customers also get $300 in free credits to run, test, and deploy workloads.
-
In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.
-
Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.
- Install the Google Cloud CLI.
-
To initialize the gcloud CLI, run the following command:
gcloud init
-
In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.
-
Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.
- Install the Google Cloud CLI.
-
To initialize the gcloud CLI, run the following command:
gcloud init
このページの Google Cloud CLI の説明では、コマンド発行前にプロジェクト ID を設定済みであることを前提としています。
プロジェクト ID は、次のコマンドで設定できます。
gcloud config set project PROJECT_ID
すでに設定されているプロジェクト ID を表示することもできます。
gcloud config list --format='text(core.project)'
パブリック NAT を構成する
Public NAT を構成するには、ソース VPC ネットワークに Cloud NAT ゲートウェイを作成します。各ゲートウェイは、1 つの VPC ネットワーク、リージョン、Cloud Router に関連付けられます。Cloud NAT ゲートウェイを作成するときに、次の設定を構成できます。
設定 | サポートされるオプション | 説明 |
---|---|---|
送信元エンドポイントのタイプ |
|
デフォルトでは、Public NAT は VM インスタンス、Google Kubernetes Engine(GKE)ノード、サーバーレス トラフィックに NAT サービスを提供します。これらのリソースに Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、次のセクションの手順を完了します。 リージョン インターネット ネットワーク エンドポイント グループ(NEG)の Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、「Cloud NAT ゲートウェイを設定する」で次の操作を行います。
Cloud NAT がサポートする Google Cloud リソースの一覧については、Cloud NAT の概要をご覧ください。 |
ソースのサブネット |
|
デフォルトでは、指定した VPC ネットワークのリージョン内のすべてのサブネットのすべてのプライマリ IP 範囲とセカンダリ IP 範囲に対して Public NAT が有効になっています。NAT を使用できるプライマリおよびセカンダリ サブネット範囲を制限できます。 |
IP アドレスの割り振り |
|
デフォルトでは、Public NAT は NAT IP アドレスの自動割り振りを使用します。この構成では、あるリージョンに NAT サービスを提供するために必要な外部 IP アドレスが自動的に割り振られます。リージョンのどのサブネットにも外部 IP アドレスを持たない VM インスタンスは、NAT 経由でインターネットにアクセスできます。NAT IP アドレスの自動割り振りを使用すると、Google Cloud はプロジェクト内の IP アドレスを予約します。これらのアドレスは、プロジェクトの静的 IP アドレス割り当てを減らします。 Cloud NAT ゲートウェイに NAT IP アドレスを手動で割り振ることができます。手動割り振りを選択した場合は、パケットが破棄されないように十分な IP アドレスを割り当てるようにしてください。 詳細については、Public NAT IP アドレスをご覧ください。 |
ネットワーク階層 |
|
Public NAT を使用すると、Cloud NAT ゲートウェイが外部 IP アドレスを割り振る Network Service Tiers を指定できます。デフォルトは [プレミアム] です。
|
高度な構成 |
|
デフォルトでは、Public NAT は静的ポートの割り当てを使用します。つまり、各 VM に同じ数のポートが割り当てられます。動的ポートの割り当ては、NAT IP アドレスの自動割り振りまたは手動割り振りで構成できます。動的ポートの割り当てを使用すると、Cloud NAT ゲートウェイは使用状況に応じて各 VM に異なる数のポートを割り当てます。Cloud NAT ゲートウェイが NAT ルールまたは動的ポートの割り当てを使用する場合、エンドポイントに依存しないマッピングを有効にすることはできません。 ロギングはデフォルトで無効になっています。NAT タイムアウトとそのデフォルト値については、NAT タイムアウトをご覧ください。 |
Cloud NAT ゲートウェイを作成する
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[開始] または [Cloud NAT ゲートウェイを作成] をクリックします。
[ゲートウェイ名] フィールドに、ゲートウェイの名前を入力します。
[NAT タイプ] で、[パブリック] を選択します。
[Cloud Router の選択] セクションで、次の構成を行います。
- [ネットワーク] フィールドで、ゲートウェイを作成する VPC ネットワークを選択します。
- [リージョン] フィールドで、ゲートウェイのリージョンを設定します。
- [Cloud Router] フィールドで、リージョンの Cloud Router を選択または作成します。
[Cloud NAT マッピング] セクションの [送信元エンドポイントのタイプ] で、[VM インスタンス、GKE ノード、サーバーレス] オプションが選択されていることを確認します。
次のいずれかを選択して、[送信元サブネット] を構成します。
- リージョン内のすべてのサブネットのすべてのプライマリ IP 範囲とセカンダリ IP 範囲に Cloud NAT を使用するには、[すべてのサブネットのプライマリ IP 範囲とセカンダリ IP 範囲] を選択します。
- プライマリ IP 範囲にのみ Cloud NAT を使用するには、[すべてのサブネットのプライマリ IP 範囲] を選択します。
- Cloud NAT を使用できるサブネット IP 範囲を制限するには、[カスタム] を選択し、次の操作を行います。
- [サブネット] セクションで、サブネットを選択します。
- [IP 範囲] プルダウン リストで、含めるサブネット IP 範囲を選択し、[OK] をクリックします。
- 追加の範囲を指定する場合は、[サブネットと IP 範囲の追加] をクリックして、別のサブネットを追加します。
次のいずれかを選択して、NAT IP アドレスの割り振りタイプとネットワーク ティアを構成します。
- NAT IP アドレスの自動割り振りを使用する手順は次のとおりです。
- [Cloud NAT IP アドレス] リストで、[自動(推奨)] を選択します。
- [ネットワーク サービス ティア] で、[プレミアム] と [スタンダード] のどちらかを選択します。
NAT IP アドレスの手動割り振りを使用する手順は次のとおりです。
- [Cloud NAT IP アドレス] リストで、[手動] を選択します。
- [ネットワーク サービス ティア] で、[プレミアム] と [スタンダード] のどちらかを選択します。
NAT に使用する予約した静的外部 IP アドレスを選択または作成します。
追加の IP アドレスを指定する場合は、[IP アドレスを追加] をクリックし、予約した静的外部 IP アドレスを選択または作成します。
カスタム NAT ルールを作成する場合は、[Cloud NAT ルール] セクションを構成します。手順については、NAT ルールを作成するをご覧ください。
- NAT IP アドレスの自動割り振りを使用する手順は次のとおりです。
省略可: [詳細設定] セクションで、次のいずれかの設定を調整します。
- ロギングを構成するかどうか。デフォルトでは、[ロギングなし] が選択されています。
- Cloud NAT がポートを割り当てる方法を変更するかどうか。デフォルトでは、[動的ポートの割り当てを有効にする] は選択されていません。動的ポートの割り当てを構成するには、[動的ポートの割り当てを有効にする] を選択し、[VM インスタンスあたりの最小ポート数] フィールド(デフォルトは 32)と [VM インスタンスあたりの最大ポート数] フィールド(デフォルトは 65,536)の値を選択します。
- プロトコル接続の NAT タイムアウトを更新するかどうか。これらのタイムアウトとそのデフォルト値については、NAT タイムアウトをご覧ください。
[作成] をクリックします。
gcloud
Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、gcloud compute routers nats create
コマンドを使用します。
Cloud NAT ゲートウェイを使用するリージョンに Cloud Router を作成します。Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、この Cloud Router が必要です。
次のいずれかの方法で Cloud NAT ゲートウェイを作成します。これらのオプションのいずれかを使用する場合は、
NAT_CONFIG
は NAT 構成の名前に、NAT_ROUTER
は前の手順で作成した Cloud Router の名前に、REGION
は Cloud NAT ゲートウェイを使用するリージョンに置き換えます。すべての構成パラメータをデフォルト値に設定して Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute routers nats create NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --auto-allocate-nat-external-ips \ --nat-all-subnet-ip-ranges
この構成では、リージョン内のすべてのサブネットのすべてのプライマリ IP 範囲とセカンダリ IP 範囲で NAT が有効になり、リージョンに NAT サービスを提供するために必要な外部 IP アドレスが自動的に割り振られます。
Cloud NAT ゲートウェイを作成するときに、カスタマイズする各パラメータを指定して、ゲートウェイ構成をカスタマイズできます。使用できるフラグの一覧については、
gcloud compute routers nats create
コマンドをご覧ください。次に例を示します。NAT を使用できるサブネット範囲を制限する Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute routers nats create NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --auto-allocate-nat-external-ips \ --nat-custom-subnet-ip-ranges=SUBNETS_RANGES_LIST
SUBNETS_RANGES_LIST
は、サブネット名のカンマ区切りのリストに置き換えます。次に例を示します。SUBNET_NAME_1:ALL,SUBNET_NAME_2:ALL
:SUBNET_NAME_1
とSUBNET_NAME_2
のプライマリ サブネット範囲とセカンダリ サブネット範囲の両方が含まれます。SUBNET_NAME_1,SUBNET_NAME_2
:SUBNET_NAME_1
とSUBNET_NAME_2
のプライマリ サブネット範囲のみが含まれます。SUBNET_NAME:SECONDARY_RANGE_NAME
: サブネットSUBNET_NAME
のセカンダリ範囲SECONDARY_RANGE_NAME
が含まれます。SUBNET_NAME
のプライマリ範囲は含まれません。SUBNET_NAME_1,SUBNET_NAME_2:SECONDARY_RANGE_NAME
:SUBNET_NAME_1
のプライマリ範囲と、サブネットSUBNET_NAME_2
の指定されたセカンダリ範囲SECONDARY_RANGE_NAME
が含まれます。
手動の NAT IP アドレス割り当てで Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute routers nats create NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --nat-all-subnet-ip-ranges \ --nat-external-ip-pool=IP_ADDRESS_1,IP_ADDRESS_2
IP_ADDRESS_1
とIP_ADDRESS_2
は、NAT に使用する予約した静的外部 IP アドレスに置き換えます。--nat-external-ip-pool
フラグを使用する場合は、1 つ以上の外部 IP アドレスを指定できます。Cloud NAT ゲートウェイが外部 IP アドレスを割り振るネットワーク ティアを指定するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute routers nats create NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --nat-all-subnet-ip-ranges \ --auto-allocate-nat-external-ips \ --auto-network-tier=AUTO_NETWORK_TIER
AUTO_NETWORK_TIER
は、Cloud NAT ゲートウェイの IP アドレスを自動的に割り振るときに使用するネットワーク ティアに置き換えます。指定できる値はPREMIUM
、STANDARD
です。指定しない場合、現在のプロジェクト レベルのデフォルト ティアが Cloud NAT ゲートウェイに関連付けられます。NAT IP アドレスの手動割り振りでネットワーク ティアを指定することもできます。ゲートウェイに複数の IP アドレスを割り当てる場合は、割り当てる IP アドレスはすべて同じネットワーク ティアのものにする必要があります。
動的ポートの割り当てで Cloud NAT ゲートウェイを作成するには、次のコマンドを実行します。
gcloud compute routers nats create NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --auto-allocate-nat-external-ips \ --nat-all-subnet-ip-ranges \ --enable-dynamic-port-allocation \ [ --min-ports-per-vm=MIN_PORTS ] \ [ --max-ports-per-vm=MAX_PORTS ]
次のオプション フラグを置き換えます。
MIN_PORTS
: 各 VM に割り当てるポートの最小数。動的ポートの割り当てが有効な場合、MIN_PORTS
は2
の累乗数で、32
と32768
の範囲で指定する必要があります。デフォルトは32
です。MAX_PORTS
: 各 VM に割り当てるポートの最大数。MAX_PORTS
は2
の累乗数で、64
と65536
の範囲で指定する必要があります。MAX_PORTS
は、MIN_PORTS
より大きくしてくださいデフォルト値は65536
です。
Terraform
Terraform モジュールを使用して、NAT ゲートウェイを持つ Cloud Router を作成できます。
作成される NAT ゲートウェイは、次のデフォルト値を使用します。
enable_endpoint_independent_mapping = true icmp_idle_timeout_sec = 30 min_ports_per_vm = 0 nat_ip_allocate_option = "AUTO_ONLY" source_subnetwork_ip_ranges_to_nat = "ALL_SUBNETWORKS_ALL_IP_RANGES" tcp_established_idle_timeout_sec = 1200 tcp_transitory_idle_timeout_sec = 30 udp_idle_timeout_sec = 30 log_config { enable = true filter = "ALL" }
Public NAT 構成を表示する
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
NAT ゲートウェイの詳細、マッピング情報、構成の詳細を表示するには、NAT ゲートウェイの名前をクリックします。
NAT ステータスを表示するには、NAT ゲートウェイの [ステータス] 列を確認します。
gcloud
NAT 構成の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
Public NAT ゲートウェイの構成を表示します。
gcloud compute routers nats describe NAT_CONFIG \ --router=ROUTER_NAME \ --region=REGION
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。ROUTER_NAME
: Cloud Router の名前。REGION
: 詳細を表示する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。
各 VM のインターフェースに割り当てられた IP とポート範囲のマッピングを表示します。
gcloud compute routers get-nat-mapping-info ROUTER_NAME \ --region=REGION
Public NAT ゲートウェイのステータスを表示します。
gcloud compute routers get-status ROUTER_NAME \ --region=REGION
Cloud NAT ゲートウェイに割り当てられた外部 IP アドレスを表示する
自動的に追加された NAT IP アドレスを確認するには、静的外部 IP アドレスのリストをご覧ください。これらのアドレスはプロジェクトごとの割り当てに反映されません。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[IP アドレス] ページに移動し、[外部 IP アドレス] をクリックします。
gcloud
割り振られたすべての NAT IP アドレスを一覧表示するには、次のコマンドを使用します。
gcloud compute routers get-nat-ip-info NAT_ROUTER \ --region=REGION
その他の例については、gcloud compute routers get-nat-ip-info をご覧ください。
Public NAT 構成を更新する
Cloud NAT ゲートウェイを設定したら、要件に基づいてゲートウェイ構成を更新できます。以降のセクションでは、Cloud NAT ゲートウェイを更新するために実行できるタスクを示します。
NAT に関連付けられたサブネットと IP アドレス リソースを更新する
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[Cloud NAT ゲートウェイ] をクリックします。
[編集] をクリックします。
[NAT マッピング] で、[ソース] を [カスタム] に設定します。
サブネットを選択します。
[IP 範囲] のプルダウン リストで、含めるサブネット IP 範囲を選択します。
追加の範囲を指定する場合は、[サブネットと IP 範囲の追加] をクリックします。
[NAT IP アドレス] プルダウン リストをクリックし、[自動] または [手動] を選択します。
[手動] を選択した場合は、外部 IP アドレスを指定します。
高可用性のために手動 IP アドレスを使用する場合は、[IP アドレスの追加] をクリックし、2 つ目のアドレスを追加します。
[保存] をクリックします。
gcloud
gcloud compute routers nats update NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --nat-external-ip-pool=IP_ADDRESS2,IP_ADDRESS3 \ --nat-custom-subnet-ip-ranges=SUBNETS_RANGES_LIST
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。NAT_ROUTER
: Cloud Router の名前。REGION
: 更新する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。IP_ADDRESS2
: 手動外部 IP アドレスIP_ADDRESS3
: 別の手動外部 IP アドレスSUBNETS_RANGES_LIST
: サブネット名のカンマ区切りのリスト。たとえば、次のような情報が得られます。SUBNET_NAME_1:ALL,SUBNET_NAME_2:ALL
:SUBNET_NAME_1
とSUBNET_NAME_2
のプライマリ サブネット範囲とセカンダリ サブネット範囲の両方が含まれます。SUBNET_NAME_1,SUBNET_NAME_2
:SUBNET_NAME_1
とSUBNET_NAME_2
のプライマリ サブネット範囲のみが含まれます。SUBNET_NAME:SECONDARY_RANGE_NAME
: サブネットSUBNET_NAME
のセカンダリ範囲SECONDARY_RANGE_NAME
が含まれます。このサブネット名のリストには、SUBNET_NAME
のプライマリ範囲は含まれていません。SUBNET_NAME_1,SUBNET_NAME_2:SECONDARY_RANGE_NAME
:SUBNET_NAME_1
のプライマリ範囲と、サブネットSUBNET_NAME_2
の指定されたセカンダリ範囲SECONDARY_RANGE_NAME
が含まれます。
NAT に関連付けられているサブネットを削除する
Cloud NAT ゲートウェイから使用していない特定のサブネットを削除できます。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[Cloud NAT ゲートウェイ] をクリックします。
[編集] をクリックします。
NAT マッピングから削除したいサブネットを削除します。
[保存] をクリックします。
NAT に関連付けられた外部 IP アドレスを更新する
特定のゲートウェイの外部 IP アドレスのリストを変更できます。また、IP の手動割り当てから IP の自動割り振りに切り替えることもできます。その場合、Google Cloud により古いアドレスが削除され、新しいアドレスが追加されます。古い IP アドレスに対する既存の接続は直ちに終了します。そうした IP アドレスで新しい接続を禁止し、既存の接続を継続できるようにする場合は、NAT に関連付けられた外部 IP アドレスをドレインするをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[Cloud NAT ゲートウェイ] をクリックします。
[編集] をクリックします。
[NAT IP アドレス] プルダウン リストをクリックし、[自動] または [手動] を選択します。
[手動] を選択した場合は、外部 IP アドレスを指定します。
高可用性のために、[IP アドレスの追加] をクリックし、2 つ目のアドレスを追加します。
[保存] をクリックします。
gcloud
gcloud compute routers nats update NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --nat-external-ip-pool=IP_ADDRESS2,IP_ADDRESS3
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。NAT_ROUTER
: Cloud Router の名前。REGION
: 更新する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。IP_ADDRESS2
: 手動外部 IP アドレスIP_ADDRESS3
: 別の手動外部 IP アドレス。
別のネットワーク ティアから外部 IP アドレスを使用して NAT を更新する
既存の Cloud NAT ゲートウェイを更新するには、ゲートウェイに関連付けられた外部 IP アドレスのネットワーク ティアを変更します。
自動で割り振られた外部 IP アドレスのネットワーク ティアを変更して NAT を更新する
既存の Cloud NAT ゲートウェイに関連付けられている自動割り振りされた外部 IP アドレスのネットワーク ティアを変更すると、Google Cloud により以前に割り振られた IP アドレスが削除され、指定されたネットワーク ティアの IP アドレスに置き換えられます。以前に割り振られた IP アドレスに対する既存の接続は直ちに終了します。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
IP アドレスが自動的に割り当てられた Cloud NAT ゲートウェイの名前をクリックします。
[編集] をクリックします。
[ネットワーク サービス ティア] で、[プレミアム] と [スタンダード] のどちらかを選択します。
[保存] をクリックします。
gcloud
gcloud CLI で、--auto-network-tier
フラグを指定して compute routers nats update
コマンドを実行します。
gcloud compute routers nats update NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --auto-allocate-nat-external-ips --auto-network-tier=AUTO_NETWORK_TIER
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。NAT_ROUTER
: Cloud Router の名前。REGION
: 作成する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。AUTO_NETWORK_TIER
: Cloud NAT ゲートウェイの IP アドレスを自動的に割り振るときに使用するネットワーク ティア。指定できる値はPREMIUM
、STANDARD
です。指定しない場合、現在のプロジェクト レベルのデフォルト ティアが Cloud NAT ゲートウェイに関連付けられます。
手動で割り当てられた IP アドレスのネットワーク ティアを変更して NAT を更新する
別のティアから外部 IP アドレスを手動で指定することで、既存の NAT を更新できます。外部 IP アドレスは、特定の条件に従って、スタンダード ティアまたはプレミアム ティアのいずれか、または両方から割り当てることができます。別のティアから外部 IP アドレスを指定する前に、既存の IP アドレスをドレインして、既存の接続を継続し、既存の IP アドレスでの新しい接続を防ぎます。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
IP アドレスが手動で割り当てられた Cloud NAT ゲートウェイの名前をクリックします。
[編集] をクリックします。
現在選択されているティアと異なるティアから IP アドレスを指定するには、既存の IP アドレスをすべて削除するか、既存のすべての IP アドレスのドレインを有効にします。
既存の IP アドレスでドレインが無効になっている場合は、ネットワーク ティアを変更できません。
[ネットワーク サービス ティア] で、[プレミアム] と [スタンダード] のどちらかを選択します。
使用可能なアクティブな IP アドレスのリストから外部 IP アドレスを選択します。
省略可: 追加の IP アドレスを追加するには、[IP アドレスを追加] をクリックします。
[保存] をクリックします。
gcloud
別のネットワーク ティアの既存の外部 IP アドレスを手動で変更して既存のゲートウェイを更新するには、compute routers nats update
コマンドの --nat-external-ip-pool
フィールドを使用します。
既存の外部 IP アドレスを手動で変更する詳細については、NAT に関連付けられた外部 IP アドレスの変更をご覧ください。
NAT に関連付けられた外部 IP アドレスをドレインする
手動で構成した IP アドレスを削除する前に、そのアドレスをドレインすることで、既存の接続の中断を防ぐことができます。IP アドレスをドレインすると、既存の接続がすべて期限切れになるまで続行できます。ログを表示して、既存の接続のステータスを確認できます。
ドレインされた IP アドレスで新しい接続は許可されません。ただし、その IP アドレスは NAT 構成に関連付けられたままになります。
NAT 構成には少なくとも 1 つの有効なアドレスが必要です。つまり、構成内のすべての IP アドレスをドレインすることはできません。
NAT IP アドレスの状態を確認するには、NAT ステータスを表示します。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[Cloud NAT ゲートウェイ] をクリックします。
[編集] をクリックします。
[NAT IP アドレス] で、IP アドレスの横にある [IP ドレイン] の値を [オン] に設定します。
[保存] をクリックします。
gcloud
アドレスをドレインするには、同じコマンドでアドレスをアクティブ プールからドレインプールに移動する必要があります。1 つのコマンドでドレインプールに追加せずにアクティブ プールから削除すると、IP アドレスはサービスから削除され、既存の接続はすぐに終了します。
IP アドレスをドレインプールからアクティブ プールに移動すると、IP アドレスのドレインは取り消されます。両方のプールから NAT IP アドレスを削除すると、NAT 構成から IP アドレスの接続が切断されます。
このコマンドでは、NAT 構成の他のフィールドは変更されません。
gcloud compute routers nats update NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ --nat-external-ip-pool=IP_ADDRESS3 \ --nat-external-drain-ip-pool=IP_ADDRESS2
ここで、
--nat-external-ip-pool=IP_ADDRESS3
: アクティブ プールを更新して、IP_ADDRESS2
を除外します。--nat-external-drain-ip-pool=IP_ADDRESS2
:IP_ADDRESS2
をドレインプールへ追加します。
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。NAT_ROUTER
: Cloud Router の名前。REGION
: 更新する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。IP_ADDRESS3
: IP アドレスIP_ADDRESS2
: 別の IP アドレス。
エンドポイント マッピングを更新する
ゲートウェイのエンドポイントに依存しないマッピングを有効または無効にできます。 デフォルトではこのオプションは無効になっています。エンドポイントに依存しないマッピングを有効から無効(または無効から有効)に切り替えても、既存の接続は中断されません。
Cloud NAT ゲートウェイが NAT ルールまたは動的ポートの割り当てを使用する場合、エンドポイントに依存しないマッピングを有効にすることはできません。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
[Cloud NAT ゲートウェイ] をクリックします。
[編集] をクリックします。
[詳細構成] をクリックします。
エンドポイントに依存しないマッピングを有効にするには、[エンドポイントに依存しないマッピングの有効化] チェックボックスをオンにします。エンドポイントに依存しないマッピングを無効にするには、チェックボックスをオフにします。
[保存] をクリックします。
gcloud
gcloud compute routers nats update NAT_CONFIG \ --router=NAT_ROUTER \ --region=REGION \ [--enable-endpoint-independent-mapping | --no-enable-endpoint-independent-mapping]
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。NAT_ROUTER
: Cloud Router の名前。REGION
: 更新する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。
ロギングを更新する
既存の Cloud NAT ゲートウェイのロギングを追加、変更、削除する方法については、ロギングの構成をご覧ください。
Public NAT 構成を削除する
ゲートウェイ構成を削除すると、Cloud Router から NAT 構成が削除されます。ルーター自体は削除されません。
コンソール
Google Cloud コンソールで、[Cloud NAT] ページに移動します。
削除するゲートウェイ構成の横にあるチェックボックスをオンにします。
メニューで、[削除] をクリックします。
gcloud
gcloud compute routers nats delete NAT_CONFIG \ --router=ROUTER_NAME \ --region=REGION
以下を置き換えます。
NAT_CONFIG
: NAT 構成の名前。ROUTER_NAME
: Cloud Router の名前。REGION
: 削除する NAT のリージョン。指定しない場合、リージョンの選択を求められる場合があります(インタラクティブ モードのみ)。
割り当てと上限
割り当てと上限の詳細については、割り当てページをご覧ください。
設定例
次の例は、Google Cloud で Cloud NAT をテストする方法を示しています。
次のステップ
- Cloud NAT のロギングとモニタリングを構成する。
- NAT 構成に関する一般的な問題のトラブルシューティングを行う。