このページでは、Backup for GKE サービスを使用して、Google Kubernetes Engine(GKE)のクラスタにバックアップを復元する方法について説明します。
このページは、組織全体でバックアップと復元を管理、実行するバックアップと障害復旧(DR)の管理者を対象としています。Google Cloud のコンテンツで参照する一般的なロールとタスク例の詳細については、一般的な GKE Enterprise ユーザー ロールとタスクをご覧ください。
はじめに
バックアップが作成されると、管理者はそのバックアップの復元を作成できます。これにより、ターゲット クラスタ(バックアップが作成された元のクラスタと異なる場合があります)へのバックアップ内容の一部の復元が開始されます。
バックアップが復元されると、Kubernetes リソースがターゲット クラスタに再作成されます。リソースの作成後、ワークロード機能の実際の復元は、通常のクラスタ調整プロセスに従います(たとえば、Pod がノードにスケジュールされ、そのノードで開始されます)。
始める前に
必要なロール
復元の作成と管理に必要な権限を取得するには、プロジェクトに対する Backup for GKE 管理者(roles/gkebackup.admin
)IAM ロールのサブセットである Backup for GKE 復元管理者(roles/gkebackup.restoreAdmin
)を付与するよう管理者に依頼してください。ロールの付与については、プロジェクト、フォルダ、組織へのアクセス権の管理をご覧ください。
必要な権限は、カスタムロールや他の事前定義ロールから取得することもできます。
復元を作成する
バックアップは、Google Cloud CLI または Google Cloud コンソールを使用して復元できます。
gcloud
バックアップを復元するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore restores create RESTORE \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN \
--backup=BACKUP
次のように置き換えます。
RESTORE
: 作成する復元の名前。PROJECT_ID
: Google Cloud プロジェクトの ID。LOCATION
: 親復元プランのコンピューティング リージョン。RESTORE_PLAN
: この復元が派生した親復元プランの名前。BACKUP
: 復元するバックアップ(親復元プランが参照するバックアップ プランに配置する必要があります)。projects/PROJECT_ID/locations/LOCATION/backupPlans/BACKUP_PLAN/backups/BACKUP
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore restores create
のドキュメントをご覧ください。
すべての Kubernetes リソースがバックアップから正常に復元されると、復元オペレーションが完了します。復元後にすべてのアプリケーションが実行されていることを確認する必要があります。
Console
Google Cloud コンソールで復元を作成するには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで Google Kubernetes Engine のページに移動します。
ナビゲーション メニューで [Backup for GKE] をクリックします。
[バックアップ] タブをクリックします。
バックアップのリストで、復元するバックアップを見つけて、[復元の設定] をクリックします。
このバックアップに適用されるプランのリストから、復元プランを選択します。
復元の名前と説明(省略可)を入力します。
[復元] をクリックします。
すべての Kubernetes リソースがバックアップから正常に復元されると、復元オペレーションが完了します。復元後にすべてのアプリケーションが実行されていることを確認する必要があります。
復元の表示
復元とその詳細は、gcloud CLI または Google Cloud コンソールを使用して表示します。
gcloud
復元プランの復元を一覧表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore restores list \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN
list
コマンドの場合のみ、PROJECT_ID
以外のパラメータの値として -
を指定できます。-
値はワイルドカードとして機能します。コマンドライン オプションを指定しない場合やプロパティを設定しない場合は、-
値がパラメータのデフォルトです。
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore restores list
のドキュメントをご覧ください。
復元の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore restores describe RESTORE \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore restores describe
のドキュメントをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールで復元とその詳細を表示するには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで Google Kubernetes Engine のページに移動します。
ナビゲーション メニューで [Backup for GKE] をクリックします。
[復元] タブをクリックします。
復元のリストで、復元名をクリックして詳細を表示します。
ボリューム復元の表示
ボリューム復元は、ボリュームの復元の記録です。このリソースは、復元オペレーションの一部としてエージェントによって自動的に作成および管理されます。
ボリューム復元とその詳細を表示するには、gcloud CLI を使用します。
gcloud
復元のすべてのボリューム復元を一覧取得するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore volume-restores list \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN \
--restore=RESTORE
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore volume-restores list
のドキュメントをご覧ください。
ボリューム復元の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore volume-restores describe VOLUME_RESTORE \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN \
--restore=RESTORE
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore volume-restores describe
のドキュメントをご覧ください。
復元の更新
gcloud CLI または Google Cloud コンソールを使用して、復元を更新します。
gcloud
新しい説明を追加するなどして復元を更新するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore restores update RESTORE\
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN \
--description=DESCRIPTION
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore restores update
のドキュメントをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールで復元を更新するには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで Google Kubernetes Engine のページに移動します。
ナビゲーション メニューで [Backup for GKE] をクリックします。
[復元] タブをクリックします。
復元のリストで、復元名をクリックします。
[説明] フィールドで、edit [編集] をクリックします。説明を更新して、[変更を保存] をクリックします。
復元の削除
バックアップとは異なり、復元には関連付けられたアーティファクトはありません。バックアップの復元後、ターゲット クラスタやソース バックアップに影響を与えずに復元を削除できます。
復元は、gcloud CLI または Google Cloud コンソールを使用して削除できます。
gcloud
復元を削除するには、次のコマンドを実行します。
gcloud beta container backup-restore restores delete RESTORE \
--project=PROJECT_ID \
--location=LOCATION \
--restore-plan=RESTORE_PLAN
オプションの完全なリストについては、gcloud beta container backup-restore restores delete
のドキュメントをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールで復元を削除するには、次の操作を行います。
Google Cloud コンソールで Google Kubernetes Engine のページに移動します。
ナビゲーション メニューで [Backup for GKE] をクリックします。
[復元] タブをクリックします。
復元のリストで、復元名をクリックします。
[delete 削除] をクリックします。
復元プランの名前を入力して、確認ダイアログで [削除] をクリックします。
次のステップ
- 一連の復元を計画する方法について学習する。